タクスィム広場にトプチュ兵舎再建、決定
2013年02月27日付 Radikal 紙


タクスィム歩行者天国プロジェクトの最も重要な柱であるトプチュ兵舎建設に対し、文化財・自然遺産保護高等機関の承認が下りた。

ヒュッリイェト紙のファトマ・アクスの情報によると、イスタンブル第二文化財保護地域委員会は、ゲズィ公園の敷地に1940年に解体されたトプチュ兵舎を再建するプロジェクトを「ゲズィ公園が歴史を見てきた」との理由で適当でないとし、全員一致で拒否したが、この決定を、保護高等機関は差し戻した。保護を目的とした工事計画と、これらのあらゆる変更を調査し承認の権限を持つ高等機関の決定は、同時に最終決定と見做される。

■高等機関の決定に従う義務

文化財・自然遺産保護高等機関は、保護の必要がある不動産文化財・自然遺産に関するサービスが科学的根拠に基づき実施されるよう設立され、その上級機関は文化観光省である。この高等機関がトプチュ兵舎の建設を承認したことになった。法律によると、保護機関と委員会(自治体も含む)とともに、個人と法人は、保護高等機関とその他保護委員会の決定に従う義務がある。

保護高等機関は、保護委員会の決定ゆえに適用の段階で発生した一般的な問題を検討し最終見解を下すが、通常メンバー以外の6人のメンバーは、保護委員会会長の中から文化観光相により決定される。

保護高等機関は年に最低2回招集される。関係省が必要と見做した場合、同機関を臨時招集することが可能だ。文化財・自然遺産保護高等機関と保護委員会の内規では役員の任務は以下の通り。

「保護の必要な不動産文化財・自然遺産の保護及び修復に関する活動において適用される原則を明らかにすること。保護委員会の間で必要な調整を確保すること。適用の段階で発生する一般的な問題を検討し意見を述る形で、文化観光省の助力となること。文化観光省により確認された、または確認させられた保護の必要な文化財・自然遺産と、ワクフ総局により確認された保護の必要な文化財・自然遺産の登録とグループ分けを行うこと。保護の必要な不動産文化財・自然遺産の保護区域を確認すること。保護の必要な不動産文化財・自然遺産のうちその特質を失ったものの登録を削除すること。保護の必要な不動産文化財・自然遺産及びこれらの保護区域の活用、活用方法の変更、保護区域内における建築・設置の可否を決定すること。移動をやむなくされた保護の必要な文化財の移動実施に対し意見を述べること。保護の必要な不動産文化財の区割りにおいて、不動産文化財の性質に影響を与えるような分離・合体に関する決定を下すこと。」

■反対の権利

保護高等機関と保護委員会の決定に対し、行政裁判所に期間内であれば反対の意を唱えることができる。この種の決定に対する訴訟は、行政裁判所によって中止または実行の停止の決定が取られない限り、保護委員会は申請を検討することができる。

一方で、高等機関の決定に関する見解について、イスタンブル広 域市の関係者に取材したが、正式な文書が届くまではどんな説明もしないと明らかにした。

■第二文化財保護地域委員会は何を言ったのか:

第二文化財保護地域委員会の決定では次の表現が見られる。
「当該場所で行われた調査の結果、明らかになった評価では、同区域において現存しないトプチュ兵舎は、その建築年、建築家、構造の特徴及び詳細がはっきりと知られていない。また同場所は、過去に一部墓地として、その後1794年に焼失した[第一期]トプチュ宿舎、スルタン・セリム3世の時代には1803~1804年に建設された第二期トプチュ兵舎、さらに1860年代にスルタン・アブドュルアズィズ時代に全面的改築の過程で玉ねぎ型ドームとその華美な諸面によりインドとロシアの建築を彷彿とさせる 特徴を持つ第三期[兵舎]があった。その後、建築物[敷地]の中に[設けられた]初の代表戦を実施したタクスィム・スタジアムという名前のサッカー場として利用され、1939~40年に取り壊された建物の跡地に、今日60~70年間利用されて歴史の証人となり、過日、当時の都市計画の考え方に相応しい決定により、イスタンブル住人の集団的記憶となったタクスィムのゲズィ公園[が設けられ]利用さてていると列挙されているよう見受けられる。」

■文化観光省は既に説明を行っていた

文化観光省の発表によると、「プロジェクトが全員一致で認められなかった」というニュースは現実を反映したものではないとし、次のような説明を行った。

「イスタンブル第二文化財保護地域委員会は2012年12月11日付の決定で、『プロジェクトで建物の特色を形作っている内部の建築様式、装飾の特徴と要素、建築の時期、補修とその前の時代に属する形跡に関する情報と文書が不足している。そのため、タクスィム・ゲズィ公園を考慮に入れる形で、ジュムフリイェット通りに面する側で、広場とその周辺を機能的に調和させる代替案の提出を行い、タクスィム・ゲズィ公園とタクスィム広場の歩行者天国プロジェクトを全体として取り扱った都市設計プロジェクトを同時に進めた場合の評価』[を行うよう]命じた。タクスィム広場都市設計とトプチュ兵舎再現・新活用プロジェクトがこの線に沿い準備された後、それを保護地域委員会が再度評価する。」

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( 翻訳者:釘田遼香 )
( 記事ID:29381 )