■エジプト:衝突発生地域の治安当局に不満
2013年3月6日『アル=ハヤート』
【カイロ:ムハンマド・サラーフ】
アッ=ダカフリーヤ県で中央治安部隊の隊員内でストライキが発生し、ポートサイド県の警察士官らの間で怒りが渦巻く中、昨日(5日)野党の「突然の」デモが起きたことで、エジプトの統治は混乱に陥った。野党の「国民救済戦線」は昨日の指導部会議後、来月に予定されている議会選挙をボイコットする立場を維持することを繰り返し伝えた。一方「ムスリム同胞団」元指導者のアブドゥルムンイム・アブー・アル=フトゥーフ氏が率いる「強きエジプト」党は、議会選挙に参加すると表明した。「同胞」団の政治部門である与党「自由公正」党は、明日(7日)選挙立候補者のリストを発表する。
ポートサイド県では治安局の建物前で警察とデモ参加者間の衝突が続き、デモ参加者らは建物の1階に放火し、建物に向けて火炎瓶や石を投げた。これに対し、警察部隊は催涙弾と発煙筒で応戦した。衝突地域では銃声が聞こえ、軍の部隊は両者を引き離すために兵士で人間の壁をつくり、両当事者の間に停戦を課すことを試みたが、それも徒労に終わった。デモ参加者の負傷者は数十名に達し、その中には被弾した者もいた。また、数百人の人々が国民治安局(旧国家治安局)本部の建物前に集まり、建物に向かって火炎瓶や石を投げつけ、建物の一部に放火した。
ポートサイド県の警察士官らは「フェイスブック」上で声明を発し「国民治安局の建物が放火され、治安部隊が警察の施設に撤退するしかなくなった後には、ポートサイド県の治安は崩壊し、同県がバルタギーヤの巣窟と化す」事態が起きることを警告した。士官らは「ポートサイド虐殺」事件の容疑者らを「ワーディー・アン=ナトルーン」刑務所に移送する決定を内務大臣が下したことを厳しく非難し、この決定が最近の抗議運動を引き起こしたと批判した。また将校らは「この抗議運動により、われわれの部隊に死者および負傷者が出て、われわれの施設が放火・破壊・略奪を被り、われわれとわれわれの家族の命が危険にさらされた以上、抗議運動がわれわれに対して行ったことは報復を免れないだろう。(現場の)われわれが知らないところで、考慮せずに容疑者らの刑務所への移送を決定したことで、抗議運動は起こった。(これから事態に関する)考慮がなされるだろうが、(その際)あなた(内務大臣)はわれわれの命などは気にもかけないのだろう」という脅迫の念を表した。
(後略)
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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:29430 )