高等教育資格試験結果発表「いったい高校では何を教えているのか!」
2013年04月01日付 Radikal 紙

若者の未来を決定付けると同時に、国の教育制度の一つの表われでもある大学入試の結果が発表され、今年も「教育制度」の抱える問題を浮き彫りにした。

受験者の72%に当たる130万3,934人は、科学のテストにおける正答数が5問未満であった。数学においても、84万63人が同様の結果を出した。また、今年は試験統計において0点者が二つに分類されていたのも気にかかるところである。

2013年度高等教育資格試験(YGS)の結果は、試験日の9日後に当たる昨日、大学入試センター(ÖSYM)長であるアリ・デミル氏によって発表された。

■11万9千人が受験放棄

これによると、出願者は192万4,563人であったが、少なからぬ人数が出願したにもかかわらず受験しなかった。180万5,125人が受験し、11万9,438人が出願したものの受験放棄したのだ。また、受験者の答案のうち全てが有効と見なされたわけではない。データを見ると、受験者180万5,125人のうち234人の答案が無効とされたが、それがカンニングのためかその他の理由によるものなのかは記載されていない。

■初めて「0点者」が2つに分類された

高等教育資格試験(YGS)のデータで毎年まず注目されるのが、いわゆる「0点者」の人数であるが、今年はこのカテゴリーが初めて2つに分けられた。一つは「どの学科においても0,5点以上の得点が無かった受験者数」であり、8,586人が該当した。もう一つは「4教科の少なくとも2つにおいて0,5点以上の得点が無かった受験者数」であり、6万1,036人が該当している。昨年このカテゴリーは、「得点が0,5点未満であるため、点数の計算が不可能な受験者数」という一つのカテゴリーにまとめられており、5万805人が該当した。本紙は大学入試センター関係者に、今年カテゴリーを分類した理由を尋ねたが、回答は得られなかった。

■教育制度を問いただす結果

教育制度のレントゲンを撮るかのごとく、YGSの教科ごとの正答数のデータが発表された。今年、全教科において満点を取った受験生は一人もいなかったが、国語(トルコ語)で809人、社会科で6人、数学で2,417人、科学で91人が全問正解した。各教科の問題数はそれぞれ40問であるが、そのうち5問さえ正答できなかった受験生の人数は、科学と数学において記録的な多さであった。「正答数が4問以下」であった受験生の数は、数学が84万63人、科学は130万3,934人であった。科学におけるこの人数は、割合にして全受験者数の72%にあたる。

■男子より女子が好成績

女子学生は今年の全受験者数の45,3%を占め、過去の記録と同様に、男子学生よりも好成績を修めた。女子学生は、140点以上のカテゴリーにおいても、180点以上のカテゴリーにおいても、男子学生より優秀であった。

■最も優秀なのは科学高校

学校種別で最も成績が良かったのは、科学高校であった。科学高校の次には、私立科学高校、社会科学高校、教師養成高校、軍人高校が続いた。最も成績が悪かったのは、夜間高校であった。

■成績一位はアンカラ、最下位はハッキャーリ

試験結果によると、県別で最も好成績だったのは、アンカラであった。アンカラの次に、カラビュク、デニズリ、アイドゥン、ウスパルタと続き、この5県が成績ベスト5に入った。YGSで最も成績が悪かった県はハッキャーリで、ワースト5に入った他の県は、シュルナク、アルダハン、マルディン、ヴァンだった。

■YGS全国1位の学生たち

今年のYGSでは3人が全国1位に輝いた。1位の座を分かち合ったのは、YGS1とYGS2で満点の500点を取った、トルコ教育協会(TED)アンカラ・カレッジ財団私立高校のゼイネプ・ヌル・カラギョズさん、YGS3、YGS4、YGS5で同じく満点の500点を取ったイスタンブル高校のヒュメイラ・チョラクさん、YGS6で500満点を取ったカドゥキョイ・アナドル高校のウルマク・オズイスケンデルさんだ。

■「我々に説明できない状況について話すつもりはない」

大学入試センター長のデミル氏は、会見において、2010年公務員採用試験(KPSS)におけるカンニングの発覚によって大学入試センターの透明性が疑わしいものになったと語った。同事件に関する質問に対しては「2010年公務員採用試験に関する審理は、すべて検察の手に委ねられている」としてコメントを避け、「大学入試センターで働く全職員が説明できないことについては、話すつもりはない」とした。YGSの結果発表前に、大学入試センターの透明性を高めるため多くの組織改革を行ったと語り、2012‐2016年大学入試センター戦略プランについては「正義と公正に基づき試験を実施し、科学的な方法によって評価を行なう、透明な組織を目指す」と述べた。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:29595 )