エルドアン首相のガザ訪問問題で、米ケリー国務長官発言にアンカラ、カンカン
2013年04月22日付 Milliyet 紙

エルドアン首相がガザ訪問を延期する必要があると述べたケリー米国務長官に対し、アルンチ副首相は「トルコがいつ何をするか望んだとしても、それを実現するのは一つの力である」と返答をした。

ジョン・ケリー米国務長官が24時間のトルコ滞在で行った、外交接触に関する発言が議論を呼んだ。ビュレント・アルンチ副首相は昨日、ジョン・ケリー米国務長官のレジェプ・タイイプ・エルドアン首相がガザを訪問することに対する発言に返答をした。閣議後に会見を行ったアルンチ副首相は、「(ケリー米国務長官の)発言は外交的視点からみると、狭量で誤っており、正しくない。というのもエルドアン首相や政府関係者がいつどこへ行くかはトルコ政府が決めることだからだ。 我々は政府以外の官庁からも許可をとり、あるいはその承認をあらかじめ得たりはしない。このことはケリー米国務長官もご存じだし、世界中の人も、トルコがいつ何をするか望んだとしてもこれを実現するのは一つの力であると知っている」と述べた。

■ハマスもケリー国務長官を非難

ケリー国務長官の発言にハマスも反発を示した。ハマスのスポークスマンであるサーミ・エブ・ズフリ氏は、「アメリカの、エルドアン首相がガザ訪問を延期すべきだという態度を我々は非難する。これはアメリカのガザ封鎖において果たした役割を示す証拠である」と述べた。

イスタンブルで先日行われた記者会見において、エルドアン首相が計画しているガザ訪問に関する質問に答えたケリー米国務長官は、「ガザ訪問の可能性に関して、エルドアン首相に対し、訪問の延期がより良い選択であり、いくつかの理由でこの訪問は現時点では行われない必要があると我々は考えていると説明した。エルドアン首相にも当然何を行うか行わないか決断する権利はあるが、この訪問のタイミングは、解決に努めている和平プロセスにとって重大だと我々は考えている。各方面からの注目が、外部によってできるだけ向けられないことを望んでる。エルドアン首相は我々の話を好意的に聞いてくれた。この件ではかなり思慮深く、慎重であろうと考えている」と述べた。

イスタンブルでのほかの発言によりケリー米国務長官に対しイスラエルからも反発があった。イスラエルのダニー・ダノン副防衛大臣は、声明文で「ボストンで起きたテロにより、マーヴィ・マルマラ号事件において近しい者を失った家族の感情をよりよく理解した。」と述べたケリー米国務長官を批判した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が党首を務めるリクード党のダノン副防衛大臣は、「テロリズムとテロの犠牲者との間で道徳的に調和をとろうとすることはいかなる時でも有益ではない」と述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:29736 )