4.23「国民主権とこどもの日」南東アナトリアではじめての祝賀
2013年04月23日付 Hurriyet 紙


東南アナトリア地域で4月23日、「国民主権とこどもの日」が盛大に祝われた。しかし平和民主党(BDP)党員は各地で行われた式典に参加しなかった。そのうちシュルナク県ではBDPの県支部が記者会見を開き、同県での式典をボイコットすると発表した。また「国民主権とこどもの日」に際し今日、シュルナク県ジズレ郡で初めて店頭にトルコ共和国国旗を飾る光景が見られた。早朝、店を開けた店主らは、一番に店頭のガラス窓に国旗を掲げた。

エラズーで初めて行われた式典では、アタテュルク碑に花輪が供えられ、黙祷のあと国歌「独立行進曲」を斉唱して始まった。献花の儀のあと、国民教育省のアズィズ・イェニヨル局長とサリム・ハザルダール中学校の生徒、教師らがムアンメル・エロル県知事を訪問した。県知事は生徒たちを会議室で迎えて談笑し、「4月23日の国民主権とこどもの日において、私たちにこの地を我々の祖国にするために命を捧げたすべての人々に、敬意と慈悲の念を以て祈りを捧げます。犠牲となった偉大なわが戦士らに対する感謝を言葉だけで表現するのはもちろん足りないことでしょう。あなたがた若い世代がこうした使命を、アタテュルクが言うように、守り育てつつ、現代文明のレベルにまで到達させるであろうことを私たちは確信しています。この使命は、あなたがたの肩にかかっているのです」と話した。エロル県知事はその後、生徒らにプレゼントを贈った。

祝典は、その後ヤクプ・クルチ体育館に場所を移して続けられた。式典にはムアンメル・エロル県知事のほか、第8師団オルハン・アクバシュ中将、スレイマン・セルマンオール市長などが参加し、コンテストに入賞した児童に賞を贈った。式典のあと、国立古典トルコ音楽児童合唱団によるミニコンサートも催された。

■ビンギョル:園児らの素晴らしき発表

ビンギョルでの祝典では、トゥルグト・オザル幼稚園の園児らが花を添えた。園児が披露したチャイダ・チュラ※は、観客の大きな拍手喝采をあびた。(祝典に出席した)ビンギョル県のムスタファ・ハーカン・ギュヴェンチェル知事、歩兵師団オルハン・ギュンドゥズ准将、セルダル・アタライ市長、郡警察エテム・メテハン・ヤシャル大佐らは、開催されたコンテストに入賞した子供たちに賞を贈り、その後ビンギョル市内のアンカラ広域市初等教育学校で開催された4月23日(記念の)写真展を訪れた。

(※訳注:ビンギョル周辺地域の伝統舞踊。蝋燭を乗せた皿を持って踊るのが特徴的)

■シュルナク:雨天、体育館での式典

シュルナク市で初めての式典は、県庁広場にあるアタテュルク碑への献花、黙祷と国家斉唱で始められた。途中天気が崩れたためシュルナク体育館へ会場を移した。シュルナクでの式典にはヴァフデッティン・オズカン県庁、第23国境郡警察大師団イブラヒム・アイドゥン大佐、セルハト・オズメン共和国次席検察と学生やその父兄などが出席した。生徒たちが様々な地域の伝統舞踊を舞い、その後詩も披露された。コンテストに入賞した生徒への賞は来賓者によって授与された。

■シュルナク:BDPはボイコット

平和民主党(BDP)シュルナク県支部は記者会見を開き、4月23日国民主権とこどもの日をボイコットしたと発表した。BDP県支部ビル前に集まったおよそ100人を代表して話しかけたシェヴキ・カブル県支部長は、4月23日のこどもの日がいたるところで祝福されていることに触れ、次のように話した。

「トルコとクルディスタンでこの日をお祝いするというのは間違っている。現行のシステム(体制)は、子供たちが未来であり、これからの時代をつくっていくものであることを知っているので、その子供たちを殺すことにある。ちょうど「小枝も若ければ傾ぐ(枝を曲げれば木も傾ぐ)」と言ったことわざをもとに行動しているかのように。ウーウル・カイマズ、ヤフヤ・メネキシェ、ジェイラン・オンコル、ディレン・バサンほか何千何万のクルド人のこどもたちを殺したその神経(メンタリティー)は、殺人だけにとどまらず、あらゆる言語、文化、芸術の同化政策のスピードを落とすことなく、継続しているのである。自由への戦いの中で世界へ目を向け、民主活動をおこなう権利を行使する子供たちを受け入れることのできない現行のシステムが、何千もの子供を鉄格子のなかに詰め込んでいる、それが合法だと見なしている!これほどまでに子供への権利侵害がまかり通るトルコとクルディスタンで4月23日を祝うのは、子供たちに対する最大の侮辱である。私たちは、残念だが、祝うつもりはない」


■ジズレ:店頭にトルコ国旗

4月23日の「国民主権とこどもの日」の祝賀に関連し、シュルナク県ジズレ郡では今日店の店主らが初めて店頭にトルコ国旗を掲揚した。朝早く店を開けた店主たちは、まず初めに店頭のガラス窓にトルコ共和国国旗を飾った。市民らは、1990年代のこのような公の祝日には警察が無理矢理店頭に国旗を掛けさせていたと振り返りながら、一度もトルコ国旗をめぐるトラブルはなかったと話した。また店主たちは(クルド)問題の解決プロセスが東南アナトリア地域に平和と安定をもたらしたと話し、この安定した秩序の中でトルコ国旗を自らの意思で掲揚したと語った。

■スィイルト:2万人規模の祝賀会

アタテュルクスタジアムで行われた祝賀会には、スィイルト県のアフメト・アイドゥン知事や公正発展党(AKP)所属スィイルト選出の国会議員アフィフ・デミルクラン、歩兵師団メフメト・シュクリュ・エケン准将、平和民主党(BDP)所属のフェレメズ・カヤ副市長のほか、およそ2万人の市民が参加した。県国民教育局長フェトヒ・スアールプが祝辞を述べたあと、式典は各学校の用意したプログラムで続いていった。こうれら催しに多くの市民が駆け付けたためこれをチャンスと見た露天商らは、喜び勇んで商売に励んでいた。祝賀は、有名歌手アイドゥン・アイドゥンがトルコ語とクルド語の民謡を歌って幕を下ろした。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:29750 )