エジプト:タハリール広場帰還の金曜日、革命の目標の実現を要求
2013年05月18日付 Al-Ahram 紙


■エジプト:タハリール広場帰還の金曜日、革命の目標の実現を要求

2013年5月18日『アル=アハラーム』

【本紙、サーミフ・ラーシーン、サーミヤ・アブーッナスル、イマードゥッディーン・サービル】

昨日(17日)タハリール広場への帰還の金曜日の中で、デモ参加者らはタハリール広場に結集した。その中で各政党、運動組織、革命勢力は「1月25日革命」の目標の実現、国家機構のムスリム同胞団化の停止、国家の新憲法の作成、シナイ半島での軍人の誘拐事件での個別調査の要求を呼びかけた。

その一方で、タハリール広場ではデモ参加者らの署名を集める違反キャンペーンが行われた。それは、現大統領の不信任、早期の大統領選を実施するためだ。当キャンペーンがタハリール広場で発行した声明の中では、当キャンペーンの言う国家機構のムスリム同胞団化、ムスリム同胞団による司法権の支配が批判された。シュブラー、アッ=サイイダ・ザイナブ、ムスタファー・マフムードモスクからの三つの行進によりタハリール広場に集結したデモ参加者らは、ムスリム同胞団が政治家らを告発していることを非難した。

アズハル機関と市民国家間の調整役であるムハンマド・アブドゥッラー・ナスル(シャイフ)は、タハリール広場にある演壇で行ったスピーチを通じて、ムスリム同胞団とムルスィー大統領に対して厳しい批判を行った。そして、ムスリム同胞団がアラブの民を分裂させるためにアメリカ、イスラエルから支援を受け取っているとして非難した。さらに同氏は、スーダンの分離とイスラーム潮流により現在ソマリアで行われている暴力について言及した。

ナスル氏は、全エジプト人に対して、大統領の不信任のために対抗の願書に署名する必要性を求めた。

その一方、ウマル・ムクラムモスクのイマームであるマズハル・シャーヒーン氏は「われわれは最悪の危機の中で生活している。なぜなら、われわれはスローガンしか耳にせず、行いを目の当たりにしていないからだ。エルサレムで発生していることについての批判は、もはや存在せず、パレスチナ問題はアラブの統治者らの理性の中では死んだ。しかし、パレスチナ問題は人民の心の中にあり続けるだろう」と強調した。

さらに同氏は「今日統治の椅子に座る彼らの中にはかつて、ののしりや抗議は十分なものではなく、パレスチナを支援するためにジハードと攻撃をしなければならない、と発言していたものがいる。そして今、彼らはわれわれに多くのスローガンを聞かせている。パレスチナを例にとれば、数百万人の死者に関してなどだ」と付言した。

続けて同氏は「彼らのスローガンは実質的なものであるべきであり、空虚な言葉であってはならない。したがって、今日ではののしりも抗議も存在しない。かつてそれらを批判する声明を発行し、開催されていたアラブ連合ですら、もはや開催されていない」と述べた。

礼拝の直後、シャーヒーン氏は金曜日の礼拝後の行進の先頭に立ち、ナクバ地区の記念日としてサイムーン・ブリーファール広場へと向かった。パレスチナは死なないだろう、と強調しながら。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:29997 )