スレイマン・デミレル元大統領の夫人ナズミイェさん、死去
2013年05月27日付 Milliyet 紙


第9代大統領スレイマン・デミレル氏は、今晩、その困難な政治人生において常にそばにいた人生の伴侶である妻のナズミイェ・デミレルさんを失くした。ナズミイェ・デミレルさんは、約4年間治療を受けていたバシュケント病院で、今晩22時30分頃、息を引き取った。

トルコの政治における重要人物のうちの一人であるデミレル氏の、人生における活力の源であった妻のナズミイェ・デミレルさんが亡くなった。
ウスパルタ県の、バルカン移民が定住したイスラムキョイ市で生まれたデミレル氏は、1927年生まれのナズミイェ・デミレルさんと1948年3月12日に結婚した。政治をあまり好まなかったといわれるナズミイェさんだが、夫が政治的にとても厳しい条件下にあった1960‐70年頃において、またクーデター後の1980年のトルコにおいて、常に夫のそばにいた。
ナズミイェ・デミレルさんは、1993年に夫が大統領に選出されたことにより「ファースト・レディ」となった。
1993年5月16日から2000年5月16日まで、大統領官邸を取り仕切った。しかし2005年に病に倒れ、アルツハイマー病の治療を受け始めた。
トルコ政治の厳しい状況下に身を置いていたナズミイェ・デミレルさんは、病気のためにその後の人生の平安をそう長く過ごすことはできなかった。彼女は約 4年間バシュケント病院で治療を受けていた。スレイマン・デミレル氏も、継続的にマスコミには秘密で妻を病院へ見舞っていた。ナズミイェ・デミレルさんは、昨夜22時30分頃、その人生に幕を閉じた。

ナズミイェ・デミレルさんは、夫と自身の故郷であるウスパルタ県で埋葬される。

■デミレル氏、無念

病気で自宅療養を続けていたナズミイェさんが、病気のため病院へ運び込まれたのち、夫のスレイマン・デミレル氏は「ズィンジルボザンへ行った時でさえこれほど気落ちしてはいなかった。なぜなら帰ってくることがわかっていたからだ。しかし今はなすすべがなく、このどうしようもなさが大きな悲しみを生み出している」と話したという。

■病院へ走り、力尽きた

約4年間治療を受けていた、65年間を共に過ごした人生の伴侶と、健康上の理由により1か月半会えていなかったデミレル氏は、訃報を受けて病院へと向かった。彼は、専用車を降りて、病院の階段を補佐役に支えられ、やっとのことで上った。そうして疲れ果てた様子のデミレル氏は、約30分病院に滞在した後、階段をやはり補佐役に支えられて下りた。

■医者の会見

バシュケント大学により行われた会見では、「(ナズミイェさんは、)22時27分頃に生じた呼吸困難で心臓が停止し、亡くなった。第9代大統領も中で妻と面会している。彼は気を強く持とうと努めている。今のところは病院内で休んでいる。スレイマン・デミレル氏自身も健康問題を抱えており、夫人とは最後、1か月半から2か月ほど前に面会していた」と述べられた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:池田桃香 )
( 記事ID:30109 )