人気車≪トンダル90≫、生産停止か?:競争評議会の価格発表に、製造会社が反発
2013年05月26日付 Hamshahri 紙


【ハムシャフリー・オンライン】

■競争評議会の発表価格とインフレ率、イラン・ホドロウ社ら受け入れず

≪トンダル[雷鳴]90≫の価格設定をめぐる競争評議会と自動車製造会社各社との対立が、同モデルの生産停止にまで発展する可能性が高まっている。

ISNA(イラン学生通信)によれば、最新のニュースでは、競争評議会は、取引レート[現在、1ドル=約24,800リヤール]による算定で得られた特定インフレ率に基づき、≪トンダル90≫[※1]の価格を発表した。
しかし、同車種の生産会社であるイラン・ホドロウ(イラン自動車)社とパールス・ホドロウ社の同意を得ることができなかった。

※訳注1:≪トンダル90≫は、ルーマニアの自動車製造会社「ダチア」の小型自動車「ダチア・ロガン (Dacia Logan)」のペルシア語でのネーミング。親会社ルノーの世界戦略車。

両社は、競争評議会から発表された特定インフレ率に基づく算定価格は、同車種の生産価格をも下回るほどだと回答した。

■発表の販売価格は、生産費を下回る

自動車製造関係者らによれば、現在、ルノー・パールスは≪トンダル90≫の生産部品を2億8000万リヤールで、自動車製造会社各社に販売している。そして、その他の部品と部品組み立て費用、塗装などの費用が、これに加算される。この金額は、競争評議会が発表した特定インフレ率に基くならば、同車種の販売価格は、2億8000万リヤールを下回ることになる[※2]。

※訳注2:ちなみに自由市場では、同車種は3億2500万~3億7000万リヤールで売買されている(2012~2013年製の場合)。

■「自由レートで改めて算定を」:各社とも自由レートで部品輸入の実態

こうした状況のなか、自動車製造会社各社は、競争評議会に対し、≪トンダル90≫の特定インフレ率をもう一度、自由レート[現在1ドル=約35,000リヤール]で計算し、発表するように求めている。なぜなら、これらの製造会社らは、同車種の生産部品の輸入を、取引レートで得ることができなかったからである。

自動車製造会社各社は、さらに、競争評議会に対し、もしも自由レートでの算定を行わず、すでに発表された特定インフレ率と価格に固執するならば、大幅な赤字となることを理由に≪ドンダル90≫の生産を停止すると通告した。

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( 翻訳者:8400001 )
( 記事ID:30153 )