ギュル大統領、発表「民主主義は選挙だけではない。善意のメッセージは受け取られた」
2013年06月03日付 Milliyet 紙


06.03 12:43
ギュル大統領は、タクスィム・ゲズィ広場でのデモのあと、トルコ中に広まっているデモに関し、重要な発表を行った。民主主義は、単に選挙だけを意味するものではなくとしたギュル大統領は、「善意のメッセージはすべて受け取られた。少し時間をいただければ、必要なことは実現される」と述べた。


■予定を変更

ギュル大統領は、前から発表されていた予定では、11時半にイズミル商工会議所代表団と面会するはずだった。この面会は、非公開で行われた。ギュル大統領は、今朝、ムスタファ・イセン大統領補佐官、アフメト・セヴェル報道主席顧問、アフメト・エルチュルク主席顧問、ユスフ・ミュフトクオール顧問らからなる会議で、事態の分析を行った。タクスィム・ゲズィ広場でのデモではじまり高まっていったデモについて、大統領の仲介への呼びかけが行われていることを検討し、発表をする決定をした。これをうけ、イズミル商工会議所代表団との面会は12時に延期された。ギュル大統領は、エルドアン首相の空港での発表が終わるのを待って、記者発表を行った。ギュル大統領は、12時半に大統領官邸で記者団に対し、重要な発表を行った。

■民主主義は機能している

ギュル大統領は、トルコが民主主義を信じ、そのルールを機能させている国であるとのべ、「民主主義、法の優位を信じている国だ。裁判所の決定には上告の権利があり、反論への道が開かれている国だ。これらの民主主義の水準は、ヨーロッパの民主主義の基準に沿ったものである。まずは、そのことを知っておいてもらいたい」と述べた。

トルコで暮らすすべての人の思想と信仰は敬意を表されると強調したギュル大統領は、「開かれた社会の中で暮らしているのです。皆が、それぞれ違う考え、意見、政治的傾向、進行をもち、それにはもちろん敬意が示されなければなりません。この経緯と愛情は、もちろん、双方向のものでなくてはなりません。誰もが自分の国で、最大限、自分を自由だと感じる必要があります」と述べた。続けて次のようにのべた。

■「メッセージは受け取られた。必要なことは行われる」

「これに従えば、民主主義では、もちろん、選挙と人々の意志により、全てが決まる。しかし、民主主義イコール選挙ではない。選挙のほかにも、異なった意見、さまざまな問題、反論があれば、これらも様々な方法で発言されることには、もちろん何の問題もない。平和的なデモも、もちろんその一部である。この意味で、ここ何日かの展開は、この枠組みのなかにあるものと考えている。そして、次のことをはっきりと申し上げたい。善意のもとして発せられたメッセージが受け取られたことを知ってもらいたい。善意のメッセージは、全て受理された。少し時間はいただくが、それらが求めるところは実現される。そもそも、そうなることは、みなさんもわかっていると確信します。ただ、今後は、そろそろ慎重になる必要があるとも思います。」

■「良識的に」

これまでの経験から、この種の社会的事件のあとには、非合法の組織が入り込み、デモを捕虜にして間違った方向に向かわせるることを我々は知っているとするギュル大統領は次のようにつづけた。

「それを許してはならない。国民みなに、呼びかける。みな良識的に行動を。決まりを守り、抗議や考えがあるなら、これを平和的な方法で発言しよう。そして、それは実現された。今後は、誰もが受け入れることのできない、トルコのイメージを損なう行動を許さないことが必要だ。」

■「国は皆のもの」

「次のことも忘れてはならない。国にイメージを作り出すことは簡単ではない。これまで皆一丸となって、この10年の間に努力し、がんばり、トルコ経済やトルコのイメージを、国の内外で高めてきた。これを傷つけることは、誰のためにもならない。皆にとっての損害となる。国は皆のものだ。祖国を守ることが必要だ。」

■「民主主義が試されている」

「次のことも申し上げたい。この3、4日の間の展開やデモ、これが行われるに際し、トルコの民主主義は試された。民主主義的でなく、法の優位を信じない国では、こうしたデモがどういう結果になるかは、ちょっと周囲を、中東のいくつかの国での出来事をみれば、その損害の程度がわかるでしょう。」

■「記録された」

「事件は、悲劇的な苦しみには至らず、すでに決着を迎えている。今後なされるべきことは、皆が冷静になること、規則に従うこと、結果として、国が被害をこうむることに機会を与えないことだ。私は今一度、全ての国民が、良識をもって行動することを信じている。前にも述べたように、伝えられようとした善意の意見は、全て読み取られた。意見は、記録された。メッセージは受け取られた。すべての国民に、この機に愛情と敬意を表します。」

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( 翻訳者:和泉由美子 )
( 記事ID:30197 )