AKP国会議員、エルドアン批判
2013年06月12日付 Radikal 紙


公正発展党(AKP)所属でイスタンブル選出のイブラヒム・イイト議員が、ゲズィ公園での一連の事件に関してエルドアン首相の対応を批判した。

農業・森林・村務委員会委員長を務めるAKPイスタンブル選出国会議員、イブラヒム・イイト氏が、ゲズィ公園の騒動に対するレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の対応を批判した。
イイト議員は、ニューヨークに本社を置き、「在米トルコ人の声」という見出しで騒動を報じた『ポスタ212』紙に、「首相は事件と自身への批判を受けてしびれを切らしている。50%の得票率を得ているのだと強気な姿勢を崩さない。トルコで内戦を引き起こそうとしているのか、国民を互いに殺させるのか?」とコメント。会議のために赴いたワシントンで、事件に関し、酒類禁止と公園整備策がきちんと市民に理解されておらず、市民は酒類が禁止されると思っていたが、しかし実際はそうではないと語った。
AKPのイイト議員は、ゲズイ公園事件収拾の際の警察のいきすぎた制圧を批難し、警察にメンタル面の教育を施す必要性について言及。首相は一連の事件に対してしびれを切らしているとし、「(私を支持する)50%の人々をやっとのことで家に引き止めている」という首相の発言について、「トルコで内戦を引き起こそうというのか?国民を互いに殺させるのか?首相は何よりもまず統率者であり、庇護者であるべきである。社会の皆へ平等に接するべきである。軌道修正は今からでも遅くはない」と述べた。

■「私も飲酒する」

イイト議員は「レストランや庭は再び開放され、どこででも気軽にお酒を飲めるようになる。飲酒は一つの生活スタイルである。誰もそれに干渉することはできない。私は公正発展党員であり、私も飲酒する。今までこの生活スタイルに誰も口を挟むことはなかった。その権利もないのだから」と語った。
AKPイイト議員はボスフォラス海峡に架かる新しい第三の橋をヤヴズ(冷酷王)・スルタン・セリムと名付けることにも反対している。自身はアレヴィー派で、AKP党員である。
「首相は調整者であり、統率者であり、いつも皆を包み込むように話していた。私たちが不満を感じることは一切なかった。しかしヤヴズ・セリムという人物は、チャルドゥラン事件で4万人のアレヴィー派を殺害した。それ以降アレヴィー派の間では、ヤヴズ・セリムに対して拒絶反応がある。それ故に、橋にこの名をつけることは大きな間違いだった。他にも素晴らしい名前があるのだから、ユヌス・エムレやメヴラーナのような名をつけてほしい。それどころか、エルドアン首相自身の名前をつけてもよかったのだ。共和国建国以降、アレヴィー派は不当な扱いを受けている。宗務省にアレヴィー局を設けていれば、もしかしたら今日起きている諸所の問題は起きなかったかもしれない。」

イイト議員は、エルドアン首相が最近行った会見は理解しがたいとし、「首相はあのような発言したが、間違った事を訂正するのも英断の一つである。首相はそれを行うだろう。例えばクルド人議員へ何と発言したか?その後アポ(オジャラン)との面会すらさせたではないか」と述べた。
さらにイイト議員は、エルドアン首相は大統領になるのかという質問に対して、なると予想している返答した。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:30381 )