殉教者財団への国会調査が決定:150億トマーン規模の横領疑惑も
2013年06月11日付 Mardomsalari 紙

 国会の地方議会・内務委員会の委員長は、殉教者財団に対する調査で焦点に上がっている最重要問題として、同財団のミスマネジメント、傷痍軍人たちに対する治療行為における怠慢、不適切な人物の登用などを挙げた。

 国会通信の報道によると、アミール・ホジャステ委員長は「殉教者・傷痍軍人問題財団」に対する疑惑究明案の発議者として、国会の公開会議の中で次のように述べた。

第9期国会の発足後、私たちは傷痍軍人たちが指摘している問題について検討するために、殉教者財団の幹部らと複数回にわたって会議を開き、傷痍軍人らが抱える問題の調査を要望した。しかし遺憾ながら、このことについてこれまで何のアクションも取られてこなかった。

 ハメダーン選出の国会議員である同氏はさらに、「傷痍軍人たちの生活状況は、社会の一部の人々が考えているものとは異なるのが現状だ。傷痍軍事たちや殉教者のご家族に対する不正義がまかり通っているのである」と付け加えた。

 ホジャステ氏は、次のように明言した。

90名以上の国会議員が、傷痍軍人や殉教者家族に対する不正義を理由に、殉教者・傷痍軍人問題財団に対する調査〔を求める案〕に署名した。私たちは、同財団自身によってこの件に関する調査が行われるよう、3ヵ月間にわたってこの案を保留状態にしてきたが、しかしこの問題に対して然るべき注意が払われてこなかった。

 同議員はさらに、「殉教者財団が今日、厳しい批判の矢面に立たされているのは、同財団が自身の本来の義務から離れて、意味もなく〔資産の〕売買に手を出すなど、政治的・経済的問題といった非本来的な事柄にかかずらったことが原因であるように思われる」と続けた。

 ホジャステ氏はまた、

財団の財務の不透明性や経済部門におけるさまざまな疑惑の存在、そして150億トマーン〔※自由レートで約4億3千万円〕規模の横領の発覚〔などが、同財団の金銭上の問題として挙げられる〕。さらに両替商を舞台にした、デイ銀行の資産に対する1700億〔トマーン〕〔※同じく約48億6千万円〕規模の着服問題もある。この問題では、1700億〔トマーン〕もの資金が特定の両替商によって、アラブ首長国連邦のドバイに送金された。この問題では複数の人物がすでに逮捕されており、国外に逃亡した者もいる。

 と付け加えた。

 同議員は傷痍軍人治療部門における著しいミスマネジメントも、同財団の問題の一つとして挙げ、「一部の傷痍軍人が、殉教者財団による怠慢によって変死を遂げるといった事例も、殉教者財団に対する真相究明案の中で指摘されている」と述べた。

 同氏はテヘランのザファル地区にあるコウサル・ビルなど、一部の地所を意味もなく売却するといったことも、同財団の問題点の一つであると指摘した上で、「ハータム病院などにおけるミスマネジメントも、殉教者財団に対する調査対象の一つとなっている」と語った。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:30553 )