ゲズィ抗議犠牲者追悼、タクスィム大集会
2013年06月25日付 Radikal 紙


アンカラで行われたゲズィ抗議デモの参加者エトヘム・サルスュリュクさんが警察官の銃撃で亡くなり、さらにその警察官が無罪放免となったことを受けて、タクスィム広場では数千人規模の抗議集会が開かれた。

抗議のため集まった人々がタクスィム広場に入らないよう、警察は人の壁をつくった。さらにイスティクラル通りの入り口では、2台の暴動鎮圧用装甲車(TOMA)が介入に備えて配置された。反発を示す群衆はスローガンを叫び、座りこみ抗議を行い、エトヘム・サルスュリュクさんが亡くなった時の様子を再現するかたちで束の間広場に横になった。

抗議行動ののち、一部の集団は「人殺しの警察は代償を払うことになる」というシュプレヒコールを叫んだ。アザーンが流れると群衆は口を閉ざしたが、アザーンの終わりと共にシュプレヒコールを再開した。

公務員組合連盟(KESK)イスタンブル支部会、トルコ革新労働組合連合(DİSK)イスタンブル代表、イスタンブル医師組合、トルコ技術者建築家会議所連合(TMMOB)イスタンブル支部は、エトヘム・サルスュリュクさんを撃った警察官の釈放に抗議するため、午後7時にタクスィム広場で集会への参加呼びかけを行った。これにより日中落ち着きを取り戻していたタクスィム広場は、午後5時以降、喧噪の渦に飲み込まれた。ポリスと書かれたベストを身にまとった私服警察官らはタクスィム広場の周りに人壁を作り、歩行者の侵入を遮断した。地下鉄のタクスィム駅への入場は禁止され、出る人だけがここを通る許可を得た。これにより市民と警察の間ではしばしば激しい口論が起きた。イスティクラル通りの入り口に集まったおよそ1000人の集団は度々政府に反対するスローガンを叫んだ。 「人殺しの警察は代償を払うことになる」と叫ぶ人々は、ゲズィ公園抗議デモで犠牲となった人の名前を上げながら「ここにいる」 と唱えた。群衆を眺める市民の一部は、拍手をしたり地面に座ったりしながらこれを支持した。

■地面に寝転がった

抗議の間じゅう座り続ける群衆は、エトヘム・サルスュリュクさんが亡くなった時の様子を再現するかたちで5分間にわたり地面に横になった。この間デモ参加者の中には勝利のポーズを取る者もいた。横になったあと公務員組合連合運営委員会の名前でバルシュ・ウルオジャク氏が記者会見を開いた。参加者は会見後しばらく座り続けたが、騒動には発展せずにその場所を後にした。

■「私をハグして!」

デモ集会が解散を迎えたあとでそこを離れない市民もいた。英語とトルコ語で「私をハグして」と書いたプラカードを持って治安維持の任務に当たる機動隊員たちの前に現れた女性は、抱きしめてほしいと話した。機動隊は勤務中であることを伝え、ハグすることはできないと説明した。女性がしばらくの間抵抗し続けたため私服警官がこの若い女性と話し始めた。しばらくの間説得を続けた警官は「今彼らは働いているけど、私たちはみんな兄弟だ。どうか困らせないでください」と話して女性をなだめた。デモのあとも、あるグループは「人殺しの警官は代償を払うことになる」とスローガンを叫んでいた。夕方の礼拝を呼びかけるアザーンが読まれ始めると群衆はその声を止めた。アザーンが終わると群衆はまた拍手をして抗議を続けた。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:30562 )