政府、EU各国代表に「タクスィムデモ隊の暴挙」を説明
2013年06月25日付 Yeni Safak 紙


エゲメン・バウシュEU担当大臣は、集まったEU加盟国の大使に「タクスィムデモ隊の暴挙」という報告書を提出した。バウシュ大臣は、治安部隊がヨーロッパで起きたデモに対して行った介入を、画像や写真を用いて説明し、ドルマバフチェ・モスクで飲酒をしているところの画像も各国大使に見せたと話した。

アフメト・ダヴトオール外務大臣が書いた「トルコ:抗議活動下にあっても我々は全ての国民を代表している」というというタイトルの文書も各国大使に提出された。ダヴトオール外相が書いたこの文書では、ゲズィ公園に関して様々なことが言われているが、この出来事を理解するためには広い視野が必要であるということが強調された。外相は、トルコの民主主義は不完全であると非難することは正しくないとし、「我々は自分たちを国の支配者ではなく、民主主義の下僕としてとらえている」と述べた。

■民主主義国家で違法なデモ活動を認めてはならない

ダヴトオール外相は、「民主主義国家は、違法な抗議運動の参加者が公共の秩序を乱すこと、警察を襲撃すること、そして公有・私有の財産に害を与えることを決して許さない」と述べた。また外相は、警察の抗議運動参加者に対する一部誤った介入があったことを認め、政府はこれについて遺憾の意を表明していると指摘した。外相は、この事件に関する調査を継続していくと述べた。

■各国大使へシュトゥットガルト21への関心を促す

各国大使に配られた報告書において、ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州の州都シュトゥットガルトにある中央駅の地下化も盛り込まれた「シュトゥットガルト 21(S21)」計画に関しても簡潔に触れた。この計画に対する反対の声の高まりを受けて行われた、有権者750万人による州民投票において、投票者の59%が建設に長い期間を要する数十億ユーロ規模のプロジェクトの中止にノーと言ったことが記載された。報告書では、この計画に対する抗議はドイツと国際的報道機関により様々に解釈されたとし、国際メディアがこの抗議運動に期待されていたほどの関心を示さなかったことにも注目した。この抗議運動はBBCやCNNなどの報道機関でも わずか2、3度しか報道されていないということも付け加えられた。

■写真で見るヨーロッパにおける警察の暴力

ドイツを初めとする多くのヨーロッパの国々で、デモの参加者に対し警察が激しく介入をしていることも写真とともに各国大使に報告された。その写真ではあるデモ集団に対し催涙ガスや高圧の水が浴びせられている様子が写っていた。さらに、警察がデモ参加者を逮捕する際いかなる暴力が行われているかも明確に見てとることができた。

■ソーシャルメディアでの偽情報の証拠を報告

この報告書において、各国大使にソーシャルメディア上で抗議運動に関して流された偽情報が写真とともに報告された。共和人民党のヒュセイン・アイギュン議員による、シリアで銃撃を受けた子供をゲズィ公園での抗議活動で負傷したかのように見せている写真も、オリジナルの写真とともに提出された。「ソーシャルメディアでの偽情報」というタイトルの章に掲載されている写真の一つは、ハッキャーリのある軍人グループによるゲズィ公園でのデモで警察を支持する写真がモンタージュされ、デモ参加者を支持しているように変えられているものであった。

■バウシュ大臣:画像の中にはモスクで飲酒をしているものもある

エゲメン・バウシュEU担当大臣兼外交交渉大臣は会議後に会見を行い、各国大使に提出した画像の中に、ドルマバフチェ・モスクで飲酒をしている様子が撮影されたものがあったと述べた。

バウシュ大臣は、職員が用意した、世界中の様々な事例を集めたファイルがあると強調し、「これにはタクスィムにおける事件やトルコ国内の様々な場所での抗議運動において私有財産や公有財産が被った被害と、警察に対して行われた暴力を示す統計資料や、どの場所で何名逮捕されたかなどの数字の情報をまとめたものも含まれている。私が理解した限りでは、報道機関が情報を伝える際の、誤った理解や報道が問題となりうる。あるコラムニストのものとされるツイットラー(迷惑なツイッターユーザー)がいることが強調されたが、私たちが行った報告において、そのコラムニストの名を使って誤った情報が伝えられ、そのアカウント自体も本人のものではないことが記述された」との説明を行った。

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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:30566 )