ギュレン教団、モスク+ジェムエヴィ複合施設建設へ
2013年06月25日付 Radikal 紙

ジェム財団のイッゼッティン・ドアン代表は、「ギュレン教団(ジェマート)(注)は、モスク‐ジェムエヴィ‐無料食堂の複合施設の建設のために、我々と共に2県で不動産を購入した」と述べた。

ギュレン教団は、アンカラとイスタンブルにてモスク、ジェムエヴィ、(貧困者のための)無料食堂が一体化した施設の建設計画に着手した。複合施設建設のため、2都市で不動産を購入し、財団を設立し、設計図の作成を始めた。しかし許可が下りていないため、建設を開始できずにいる。ジェム財団のイッゼッティン・ドアン代表は、このプロジェクトを支援していることを明らかにし、政治家たちとは違い、ギュレン教団は宗派間の調停に貢献していると語った。

サバフ紙で筆をとっているセヴィライ・ユクセリル氏は昨日、自身のコラムにて、「記者・作家財団」のスポークスマンであるエルカル・トゥファン・アイタヴ氏を情報源としつつ、フェトフッラー・ギュレン教団がジェム財団と共同で、一つの建物にモスクとジェムエヴィと無料食堂が複合された施設を建設する予定であることを明かした。ユクセリル氏はその記事で、「師(訳注:ギュレン氏を指す)がこのプロジェクトを非常に気にかけており、プロジェクトの推進者たちは、ジェムエヴィをアレヴィー派の儀礼にふさわしく忠実なものにするため、アレヴィー派のデデ(訳注:指導者)たちから助言を得ているという。私は敬虔なアレヴィーではないが、こうした試みをとても嬉しく思った」と書いた。

■モスクとジェムエヴィが隣接
ラディカル紙がアイタヴ氏に問い合わせたところ、アイタヴ氏はこの情報を肯定し、この計画のためにアンカラとイスタンブルで2つの財団が設立されたこと、これらの財団はスンナ派とアレヴィー派が共同で運営すること、2県で不動産を購入し、(建設の)許可を待っていることを明らかにした。財団の指針に関してアイタヴ氏はジェム財団のイッゼッティン・ドアン代表から支援を受けているとし、許可が下りればすぐに建設に取り掛かると述べた。

イッゼッティン・ドアン氏は、このプロジェクトのための会合が続いており、現在はジェムエヴィの設計段階であると語った。また同氏は次のように述べた。
「フェトフッラー師の友人たちがアンカラとイスタンブルの2つの土地に、別々の建物としてモスクとジェムエヴィの両方を建てる。どちらにも共同の無料食堂が併設される。私もこのプロジェクトを支援している。私は平和を擁護する人間の一人だ。平和をもたらすあらゆる活動を支援する。スンナ派の建築家がジェムエヴィの設計図を作成したそうだ。しかしアレヴィー派の建築家にも再度検討し承認してもらう必要がある。我々の財団に経済力はない。したがって費用は彼らが調達する。」

またドアン氏は、アレヴィー社会はこのプロジェクトに関し自身ら(訳注:ジェム財団)の声に耳を傾けるだろうとし、次のように述べた。
「宗務庁が設立させた偽のアレヴィー協会が、(訳注:アレヴィー派とスンナ派の)協約が続くことを願う姿勢をもし取らなければ、その時は我々が平和活動を支援することが分かるだろう。政治家たちはどんなに尽力しても、アレヴィー派とスンナ派を対立させることができずにいる。首相は『アレヴィー派とスンナ派は兄弟だ』と言うものの、していることはその逆だ。教団は政府とは違い、ジェムエヴィの建設を常に支援してきた。(ギュレン)師は以前から提案しかしてこなかったが、今一歩前へ進もうとしている。(ギュレン氏は)『この計画を我々が先導しよう』と言っている。『ジェム財団だけではできないこともある、我々にできることがあれば共有しよう』と言っている。」


注)ギュレン教団(ジェマート)…便宜的にギュレン「教団」と翻訳したが、ジェマートは教団特有の組織形態を持たない運動体である。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:30630 )