金貨および外貨、予想外の下落に転じる(下)
2013年06月22日付 Jam-e Jam 紙

 このような状況で、市場の専門家や投資家らは、非公式市場における外国為替相場の下落の影響と、同時進行的に起きている金相場の世界的下落によって、週明けの今日〔=6月22日土曜日〕から、市場の一時的反発〔=下がり続けていた為替相場や金相場が一時的に上昇すること〕も次々と腰砕けとなり、相場は今後さらに下落するのではないかとの見方を示している。

 市場でよく知られた計算式によれば、「自由の春」金貨一枚当たりの実際の価値は、現在のドルおよび金の価値をもとに計算すると、約100万トマーン〔約3万円〕であり、これに貨幣鋳造に掛かる費用7千トマーン〔約210円〕と付加価値税6万トマーン〔約1800円〕を計算に入れても、計107万トマーンを超えることはないとされる。

 このようなことから、現在、金貨は1枚当たり約10万トマーン〔約3100円〕ほどのバブルに直面しているのであり、今後数日でその下落が予想されている。また、大統領選挙後に経済や外交の領域にポジティブで楽観的な雰囲気が生まれていることから、それが〔外貨や金貨などの〕さまざまな相場の下落にも波及し、外貨や金相場のより一層の下落がもたらされることに期待することができるだろう。

選挙の影響

 こうした中、国家貴金属連合の理事長は国内市場における金と金貨の価値下落の原因について、熱気に満ちた大統領選挙を受けて、イランの政治的な力〔が世界に示されたこと〕にあるとの見方を示し、「このことがリヤールの価値を高め、ドルの価値を下落させているのである」と述べた。

 モハンマド・ケシュティーアーラーイー理事長は金売買の情報サイト「サーイテ・タラー」掲載のインタビューにおいて、市場における最近の金と外貨の値動きの理由について、「大統領選挙での国民の参加が大規模だったことから、選挙後、ある種のイランの政治的な力が世界の人々に示された。その結果、リヤールの価値が主要通貨に対して上昇し、ドルの価値が下落したのである」と述べた。

 同氏は続けて、「金曜日に行われた大統領選挙の後、最初の衝撃が先週土曜日、金および金貨の相場に加わり、相場は大幅に下落した。実際、フルサイズの『自由の春』金貨は1枚当たり約12万トマーン〔約3600円〕も価値を落としたのである」と述べた。

 同理事長はまた、「先週土曜日、預金を金や金貨に換えようと、かねてから相場の下落を待ちかまえていた人たちが〔同日の相場下落を受けて〕市場へと押し寄せた結果、需給のバランスが崩れた。その結果、土曜日正午までに〔金や金貨の〕価値は下落したものの、午後になると金および金貨の相場は上昇に転じたのである」と言明した。

 ケシュティーアラーイー理事長は新政権の内部、さらには現政権から聞こえてくる経済政策に関する好ましいニュースこそ、国内市場におけるドル・レートの下落の要因となっているとの見方を示した上で、「政府による国の経済構造改革へとつながるような思想が〔新政権の内部から〕示唆されていることが、ドルやその他の外貨の価値が下落し、過去数ヵ月間で最も安い水準へと至る要因となっている」と述べた。

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( 翻訳者:8410016 )
( 記事ID:30650 )