ムルスィー元大統領、トルコ亡命を拒否していた
2013年07月05日付 Milliyet 紙


エジプト(元)大統領ムハンマド・ムルスィ―氏へ、クーデターの前にトルコ亡命の提案がなされていたことが明らかになった。
エジプトの国営紙アル=アハラームの報道によると、48時間の最終期限が切れるまで残りわずかとなったとき、安全を保障したうえで兵舎に拘束されたムルスィー大統領と軍上層の幹部らの間である駆け引きが行われた。

■ムルスィー氏はこのようにして拘束された

参謀総長兼国防大臣アブドゥファッターフ・アッ=スィスィの暫定政府を見越すロードマップを、アル=アハラーム紙の夕刊で読んだムルシ氏はいらだった。クーデターの足音を感じ取ったムルシ氏はテレビで国民に声明を出そうとしたが、スィスィ氏は許可しなかった。その後、軍はムルシ氏に「亡命」の提案をおこなった。

■エジプトの国民の間に喜びの声

提案によると、ムルスィー氏はエジプトを捨てて、近い関係にあるトルコもしくはカタール、イエメンへ、もしくはその他の国へ亡命するはずだった。ムルスィー氏はこの提案を拒否したように、総辞職し、また大統領を辞任することも受け入れなかった。ムルスィー氏に提案に従う意思がないことを知った軍は、アル=スィスィ氏がテレビでクーデターについての会見をする数時間前に、大統領に「すでに大統領の地位にはない」ことを伝えた。ムルスィー氏はその後、自身の顧問団やイスラム同胞団の幹部から別れて、国防省に移送された。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:桑迫静香 )
( 記事ID:30699 )