エルドアン首相、自己批判?「政治家には間違いもある、自分にも・・・」
2013年07月05日付 Radikal 紙


レジェプ・タイイプ・エルドアン首相はタイのインラック・シナワトラ首相との会談後に共同記者会見を開いた。エルドアン首相はエジプトにおける事態の展開に関する質問に対し、「どんな政治にも間違いはあるし、私にも間違いはあうだろう」と答えた。

エルドアン首相が記者会見での質問に答えた回答の要旨は以下のとおり。

■エジプトにおける事態の展開と衝突、並びにムルスィー前大統領のトルコ亡命の噂について

「今日は『国外在住トルコ人研究者会議』でこの件について広く語った。市民の意思を尊重するというが、それは、憲法の範囲内での話だ。4年に1度選挙が行われていたとばいえ、2年前までエジプトでは独裁政権が行われていた。30年近い間、エジプトはこの独裁政権とともに過ごした。昨年行われた選挙で52%の得票で選ばれた大統領がいる。そしてその1年後に、一部の集団が『気に入らない』と言っている。気に入らないと言って、今度は軍が介入する。そしてこれまた非常に興味深いことに、軍のトップの参謀司令官は、同時にムルスィー前大統領が登用した国防相であるということだ。他の興味深い状況はというと、現在大統領職に就いている人物も、ムルスィー前大統領が登用した人物であるということだ。そしてこのようなクーデターがおきている。この事件はクーデターは歴史には刻まれるだろうが、民主主義の中に刻まれることはない。クーデターの一つとして、残ることになる。」

■「私にも間違いはあるだろう」

「ムルスィー前大統領に関して、『間違っている』というスタンスのアプローチは、誠実なアプローチではない。どの政治にも間違いは起こりうるし、私にも間違いはあるだろう。それを罰することや、間違いを政治から排除することは、一部の優位な勢力がなすべきことではない。それは市民の意志による。そう、市民が(選挙で)教訓を与えるのだ。その教訓を得て、ふたたび、市民の前に立つか、あるいは引退するかだ。(エジプトでの政変を)、積極的に歓迎したり、あるいは拍手で出迎えたりすることは不可能だ。しかし残念ながら、我が国にはそれを拍手で歓迎する人々がいる。われわれは決してそれらを前向きに捉えることはない。」

■「われわれが聞いたことが、どうか真実ではありませんように」

(ムルスィー前大統領がトルコに亡命しようとしたという噂に関する質問を受けて)いや、われわれに対して現時点でそのような申し出は来ていないし、そのような申し出は現時点では、ない。私の願いは、ムルスィー前大統領を始めとする人々に対して今われわれが耳にしていることがどうか真実ではないようにということだ。それは何か?非常に醜悪なやり方で、つまり、いくつかの国と秘密裏に合意して云々というようなやり方で、48時間以内に裁判にかけられる、というような話がわれわれの耳に入ってきている。

これはひとたび起これば歴史的な過ちとなり、非常に誤った一歩となるだろう。今現在まで進めている歩みは正しくない。彼らが行わなければならない最も重要なことは、最短期間でエジプトにおいて選挙を行うことである。ムルスィー前大統領を始めとする政界に身を置く人々を刑務所に詰め込むことではない。選挙をすべきです。市民が、有罪判決を下すか、あるいは、(刑務所から)救いだすか。選挙以外の方法は、民主主義においてありえない。」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:30713 )