シリア、クルド・アラブ戦争化の危機―トルコのクルド人4000人シリア入り
2013年08月01日付 Milliyet 紙

シリア側国境付近で、イラク・イスラム国(イラクのサラフィー・ジハード主義組織)、ビラード・シャム・アルヌスラ(アッ=シャームの民のアン=ヌスラ)戦線とPYD(民主統一党:PKKのシリア支部)の間の戦闘が広範囲に拡大しているが、その戦闘が拡大するに従ってクルド・アラブ戦争へと発展していると言われている。

この戦闘には、シリア自由軍に所属する一部のグループも加わっている一方で、PYDとKCK(クルディスタン社会連合)は、クルド人をPYD戦列に加わるよう呼びかけている。ジェイランプナル国立農業試験場の向かいにあるティル・ゼレフの町に対しPYDが襲撃をおこない、18人のアル・ヌスラ戦線メンバーが死亡したと伝えられている。クルド側の情報では、イスラム系グループと戦うために現在までに4000人のクルド人若者がシリアへ入ったとされている。

■PYDによる戦車の披露

PKK(クルディスタン労働者党)のシリア支部であるPYD配下の武装組織YPG(人民防衛部隊)は、戦闘相手のアル・ヌスラ戦線から奪った戦車を、シャンルウルファ県スルチ郡のコバーニーの町へ運び、お披露目をした。

この地域ではクルド系グループが各地を押さえ、統制下においている。国境近くの町、スルチのミュルシットプナル村のすぐ向かい側にあるコバーニーの町に、アル・ヌスラ戦線から奪い取った戦車が運ばれた。地域のクルド系インターネットサイトでは以下のように報道された。コバーニーでは数百人もが、アル・カイーダ系のアル・ヌスラ戦線から奪い取った戦車を見るや、YPGやクルドの旗も持って外に出て、勝利の喜びを表しつつ、空に向けて祝砲をうった。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:加園千尋 )
( 記事ID:31031 )