深まるトルコ・エジプト間の対立―外交官にビザ発給されず
2013年08月29日付 Cumhuriyet 紙

エジプト外務省は、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がアズハルのシャイフであるアフマド・アッ=タイイブ師を批判したことを受け、駐カイロ・トルコ大使館に最後通告をした。
ミッリイェト紙のブルジュ・カラカシュ記者の記事によると、大使館へ新たに赴任した3人の外交官に対し外交パスポートの許可が下りず、この展開を受けて3人がトルコへ帰国するという。


■「歴史はこれらを呪うだろう」

「アズハルのシェイフが反政府勢力を支持したのを見て、非常に落胆した。歴史はこれらを呪うだろう。」というエルドアン首相の発言が、エジプトの暫定政権の反感を買った。エジプトのネビル・フェフミ外相がエルドアン首相を批判し、「トルコの現在の条件は、受け入れることからほど遠いものである。エジプト政府に対し、イデオロジー的な立場をとる国々がいる。それは特にトルコである。」と発表した後、エジプト外務省は行動に出た。

■内政干渉

駐エジプト・トルコ大使を召還したトルコは、業務を円滑に行うために駐カイロ・トルコ大使館で勤務する職員の増員を要請したが、エジプト外務省にこれを拒否された。外務省からの書面回答では、「トルコ政府幹部が、最近のプロセスでエジプトの内政に干渉していること、また、宗教的な象徴や機関に対し否定的な発言をしたことへの抗議として、駐カイロ・トルコ大使館で勤務する職員の増員についての我々への要請はを拒否した。」と述べられた。

ある情報によると、現在4人の外交官が勤務している駐カイロ・トルコ大使館において、今年新たに赴任した3人の外交官に外交パスポートの許可が下りなかった。エジプト外務省が拒否したことにより、大使館に赴任した参事官2名、二等書記官1名が帰国することになったことが分かった。

■関係断絶のレベル

エジプトの複数の関係者が「名誉毀損」ととらえているエルドアン首相のシェイフ批判だが、これに似た発言が再び繰り返される場合には、「エジプト外務省は、二国間関係を断絶するレベル」に来ていると警告したことが分かった。駐カイロ・トルコ大使館が進めている業務も、エジプトへの内政干渉を理由にトルコを「罰する」目的で、制限的に遅くしていると主張した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:31300 )