マルマライの次はボスフォラス海底道路―2015年開通へ
2013年09月03日付 Hurriyet 紙


イスタンブルのボスフォラス海峡の海底を通る2層構造の「ユーラシア幹線道路チューブトンネル」プロジェクトが着々と進展している。ボスフォラス海峡の両岸を海底106メートルで結ぶトンネルによって、カズルチェシュメ―ギョズテペ間が自動車で15分に短縮される。イスタンブルの2大陸を結ぶこの第5のプロジェクトは、2015年に開業する。

イスタンブルで工事中の世界最大のトンネルのひとつとなる「ユーラシア幹線道路チューブトンネル」の工事は急ピッチで進んでいる。このプロジェクトはカズルチェシュメ-ギョズテペ間の移動時間を100分から15分へと短縮するもので、長さ14.6キロメートルに及ぶ。建設・経営・返還方式によってトルコ韓国企業連合ATAŞが請け負い、ボスフォラス海峡の海底106メートルに自動車道が建設される。

■マルマライの兄弟に

交通海事通信省のビナリ・ユルドゥルム大臣は、マルマライの「兄弟」と呼ぶユーラシア幹線道路チューブトンネルが2015年に開業すると明らかにし、以下のように続けた。
「ユーラシア幹線道路チューブトンネルプロジェクトは、イスタンブル市民をはじめとして、国民の大半に、一体どのようなものであるのか知られていない。マルマライは鉄道路線プロジェクトだ。極東と西ヨーロッパを結びつけ、大陸の間にあるボスフォラス海峡の海底60メートルを通るプロジェクトだ。トルコの150年来の夢である。それも、完成へと近づいている。」

■2015年までに開通

「10月29日から、アナトリア側のアイルルクチェシュメとヨーロッパ大陸のカズルチェシュメ間に路線を開く。それに並行する少し南側にユーラシア幹線道路チューブトンネルプロジェクトがある。マルマライはウスキュダルから海に入る。ユーラシア幹線道路チューブトンネルプロジェクトはハイダルパシャ港から入り、そしてサライブルヌに抜ける。全長5.5キロメートルの海底を通るチューブトンネルだ。我々がマルマライの兄弟と呼ぶユーラシア幹線道路チューブトンネルプロジェクトも、2015年末までに開業予定だ。」

■2層構造のチューブトンネル

「マルマライの特徴は、2つの路線でできていることだ。一方は往路で、もう一方は復路だ。チューブトンネルは、ひとつのチューブが2層構造になっている。上部に復路が、下部に往路がある。これらのプロジェクトはイスタンブルに大きく貢献するだろう。今日のイスタンブルの最大の問題は、交通量、交通アクセスである。間違いなく、マルマライが、そして恐らく2番目の海底トンネルが、イスタンブルの交通量の緩和に大きく貢献するだろう。マルマライで、ウスキュダルから乗車する市民は、4分後にシルケジ駅に降りる。渋滞にはならない。チューブトンネルでも直接サライブルヌから入って、カラジャ・アフメトに抜けることができる。」

■巨大ドリルで掘削

ユーラシアチューブトンネルは、ドイツで生産された4階建ての建物に相当する大きさの巨大ドリルが掘削する。このドリルは今月中にトルコへ運ばれることが計画されており、搬入後に工事は加速する予定だ。約400人が昼夜問わずシフト制で働いたチューブトンネル工事は、35~40メートルの深さに達している。

■第三大橋で、通行量が増え始めた

スルタン・ヤヴズ・セリム橋が5月29日に着工されたことを引きあいに出したユルドゥルム大臣は、工事が計画よりも早く進んでおり、アナトリア側とヨーロッパ側で橋の通行量が増え始めたと述べる。「橋の陸側で接続工事が行われている。橋の後に続く道路のルートが決まり、路床が整備され、陸橋工事が始まった。2年で橋と道路を完成させるのは、新記録だ。これは、大きな成功だ。ぜひとも、この目標を達成したい。」

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:31337 )