ギュル大統領、演説「ゲズィ事件には誇りを感じる」
2013年09月24日付 Yeni Safak 紙


ギュル大統領は、ゲズィ事件について「今回の事件の起こりについて、私ははっきり言って誇りに思う」と自身の見解を述べた。

アブドゥッラー・ギュル大統領は、アメリカでメリル・リンチ社主催の朝食会に出席し、スピーチを行ったあと出席者の質問に答えた。

参加者の「ゲズィ公園デモからAKP政権は何を学んだか?それをどのような形で解釈すべきと考えているか?」という質問に対し、ギュル大統領は次のように返答した。

■私個人としては、この事件の起こりについて、はっきり言って誇りに思っている

「私たちがゲズィ公園と呼んでいる、タクスィムで起きた事件に関しては、もちろんテレビでも多く取り上げられたので、頭の中にたくさんの質問をお持ちなのは当然でしょう。最初に、次のことをきちんと客観的に知っておいて頂きたいと思っています。それは、今回の事件がどのような事件に類似したものだったかということです。

私はあるある観点から、この事件の起こりについてはっきり言って誇りに思っています。理由は次の通りです。10年前、15年前、トルコがどんな話題で世界の世論に認知されていたか、あるいは当時トルコの問題とは何だったか、今日のトルコの問題は何であるか。トルコ通の人はこれらをどう考えるでしょうか。
イスタンブルでの事件は、ワシントンでもロンドンでもニューヨークでもそうであったように、環境意識や、街の開発計画に関して、この場所にこの建物が果たしてふさわしいか否か、という懐疑の念を抱くことをきっかけとして起きた事件なのです。このタイプの問題は、民主主義国家や先進国の問題なのです。トルコの問題はここに近いところまで来たのです。まずはこれを知っておいて頂きたい。トルコが抱えている諸問題、今回のデモや、殺人や、非常に高い失業率は、大きなな反民主主義の動き、つまり独裁や権威主義体制などと言うものとは一切関係がありません。ニューヨークでもワシントンでも起こり得る、同様の理由で起きる問題なのです。まずはこれを心に止めて頂きたい。このことを踏まえた上で、私たちがトルコをここまで発展させてきたのだと私は誇りに思うのです。ですから問題のこの側面に関して私たちはすでにメッセージを受け取っていると初日に述べたのです。政府も同様の発言をして、その方向で計画や、プロジェクトを変更しました。

■過激な風潮はこれに便乗して無数の違法デモを開始した

しかし、人口が7500万人を越え、8000万人にも近づく大きな国には当然、多種多様の過激な潮流が流れているものです。この急進的な潮流は、今回の事件を契機と捉えて、これに便乗して無数の違法なデモ行進を始めました。現在も時おり行われています。これについては必要な措置や対策が取られています。私は次のことを確認しておきたい;あの場所(ゲズィ公園)で、もっと寛容になっていれば良かったのにと言うのならば(考えてみてください)。もし今、五番街に数百人が集結したら、通りの中央でタイヤが燃やされたら、この道は私が守ると言う人が現れたら、これを昼間にも夜10時にもされたら、果たしてニューヨーク警察はどんな行動を取るでしょうか。イスタンブル警察も出来ることを全てやっているのです。」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:31519 )