民主化法案にかけているもの―労働組合、アレヴィー派、女性、少数派
2013年10月01日付 Cumhuriyet 紙


エルドアン首相が発表した「民主化法案」で労働者、団結の権利、テロ対策法、アレヴィー、女性と同性愛の権利についての前進は全くみられない。

民主化法案ではアレヴィー派市民の要望に関する改正が全く見られなかった。エルドアン首相はネブシェヒル大学の名前をハジュ・ベクタシュ・ヴェリ大学へと変更することを説明するだけで終わった。

法案でマイノリティに関して期待されていたにも関わらず、ヘイベリアダ神学校開校の件は議題にのばらなかった。その一方、モル・ガブリエル修道院の土地は財団に返還される。

法案では、ロマ系住民の期待にもかなり低い水準で応えることになった。この一環としてロマ言語文化研究所が設立される。

法案ではまた、労働者の労働条件の改善、団結の権利、テロ対策法、女性と同性愛者の権利のためのステップが踏み出されなかった。

法案で、労働者が関係する最も重要な改正は集会とデモのプロセスに関するものだ。この一環として2911号法「集会とデモ行進に関する法」の枠内で改正が行われ集会場や時間の決定に参加の原則が用いられる。現行制度で屋外ではこれまで日没1時間前、屋内では、23時で終了することが定められていた集会とデモ行進の時間が、それぞれ1時間延長される。法案によって、政府監督者の現行制度における任務が「監督機関」にとって代わられることになる。この枠内で、集会の継続が可能か不可能を監督機関が判断する。監督機関はこの状況を警察に報告する。最終通告は、集会やデモ行進が行われた場所の行政の長が出す。

■思いがけない変更

法案では今日まで議論の外に置かれていた、驚くべき幾つかの変更もある。この中でもたらされた変更の一つは個人情報保護に関するものだ。整備される法律によって個人の私的な情報は無関係な人によって使用されることがなくなる。これまでトルコ空軍が独占していた犠牲祭での犠牲獣の皮集めに関する規定の変更も法案に組み込まれた。国民は望んだ所に喜捨ができるようになる。つまり教団やジェマートも皮を集めることができるようになる。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:31572 )