新国家主義は21世紀の政治
2013年10月13日付 Cumhuriyet 紙


CHP(共和人民党)の新国家主義の議員であるギュレル氏とユルマズ氏、アジャル氏は、「新国家主義などというものは存在しない」というエルドアン首相の発言が自身たちへ向けられた明らかな脅しであると述べた。

公的な場におけるスカーフ着用の自由に反対を表明したCHPの「新国家主義」国会議員たちは、まさに彼らを指して「もはや新国家主義などと言うものは存在しない」と発言したタイイプ・エルドアン首相に対し、「首相の目的は国民国家の分解だ。新国家主義は存在する。さらにこの思想はグローバルな植民地主義の時代における、アタテュルク哲学に基づく21世紀の政治だ」と返答した。

CHPのビルギュル・アイマン・ギュレル議員(イズミル選出)や、シュヘイル・バトゥム議員(エスキシェヒル選出)も加わる国会議員の一派は、エルドアン首相が発表した「民主化パッケージ」を、先週木曜のメディア会見において厳しく批判し、「反革命パッケージ」と呼んだ。エルドアン首相もまた昨日会見を行い、この国会議員たちに対し「ええ、見ましたよ。昨日も再び誰それが出てきて何か言っていましたね。まったく何を言っているのか。新国家主義などというものは存在しない、あるのは国民だけです」と応酬した。

エルドアン首相のこの会見に対し、記者会見でパッケージを批判したギュレル議員とディレキ・アカギュン・ユルマズ議員、そしてギュルクト・アジャル議員が共同でコメントを出した。エルドアン首相の態度を非難し、「首相というものは国に存在するいかなる政治観念やそれを信条とする人々を批判の対象にしないものです。首相という役職を担う人は「もはや新国家主義なんて言うものは存在しない」などとは発言できません。もし言うのならば、その発言は明らかな脅しです」と述べた。エルドアン首相の持つ権力が自らが率いる国家から来ていることを指摘するギュレル氏とユルマズ氏の主張はこうだ。

「首相閣下には、お使いになられたこの不愉快な言葉を訂正していただきたい。さもなくば、新国家主義を標榜する人々の発言、政治的権利に向けられるあらゆる障害は、首相に直接起因するものとなるでしょう。新国家主義は存在する。さらにこの思想はグローバルな植民地主義時代におけるムスタファ・ケマル・アタテュルク哲学に基づく21世紀の政治だ。現代における政治の大きな責務のひとつは、トルコ民族を否定しようとする「国民主義」の本質を明らかにすることだ。「我々は我が国で「国民主義」の精神が、トルコ民族を憲法から、そして歴史から消し去ろうとする策に対し抵抗を続ける。」

ギュルクト・アジャル氏も会見において、エルドアン首相がトルコ共和国の「国民の概念を失くすための特別策を遂行しようとしていると主張。共和国の基本理念が何度も犯されてきており、AKP(公正発展党)自身が、世俗主義の原則に背く中心勢力となったために憲法裁判所によって「違法判決された」と述べるアジャル氏は、「首相の狙いは国民国家を分解することだ。首相には、国の建国目的と国民の一体性、国の一体性を守るCHPと国会議員たちに物を申す際、必要な注意を払っていただきたい。最近の民主化政策が憲法違反であることは明白だ」と述べた。

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( 翻訳者:酒井 瞬 )
( 記事ID:31699 )