Eyup Can コラム:クルド問題解決プロセスは終わったのか?
2013年10月23日付 Radikal 紙

私は、プロセスを当初から注意深く見守り、すべての情報の欠片を一つにまとめた。良い知らせと悪い知らせがある。

良い知らせと悪い知らせ…。

暫く間、「問題解決プロセス」に関連する様々な側から相反する合図が出ていた。PKK(クルド労働者党:非合法)は国外退去の中止を発表した、しかし停戦は終わっていない。

政府は停戦に満足している、しかし実際に(PKKが)退去したとは信じていない。
クルディスタン社会連合(KCK)執行部は民主化法案を「中身がない」と非難している、政府が「この段階でこれ以上は不可能だ」という状態の中で。

非常に深刻な閉塞感があるのは確かだ。だが、プロセスは終わったのか?
トルコは再度武力衝突へと引きずり込まれるのか?

***

イェニ・シャファク誌アンカラ支部代表のアブデュルカーディル・セルヴィアン記者が先週、ジェミル・バユク指揮下でPKKが再び引き金を引く機会を伺っていること、地方選挙がPKK勢力下で実施されるために備えていると記事を書いた。このことからおそらくKCKによる発表は日を追うごとに先鋭化している。

昨日、セラハッティン・デミルタシュ平和民主党(BDP)共同代表は、ドアン通信社(DHA)のフェリト・アスラン氏に「BDP訪問団がイムラル島に行かないことが『解決プロセス』終了を意味する。首相はこのことをとてもよくわかっている...」と述べた。

当然ながら、イムラル島においてセラハッティン・デミルタシュ党首抜き実現したオジャラン面会に注目が集まった。イドリス・バルケンBDP会派副代表とペルヴィン・ブルダンBDP会派副代表がオジャランの代理でおこなった書面による発表で、わずかな安心を得た。というのも、問題山積にも関わらず、オジャランは平和プロセスの続行とその深化を指示している。ただ彼も状況の推移に満足していないことは明らかであるが!

***

(オジャランは)デミルタシュが訪問団を除外されたことを面会時に知り、とても驚いたという。

「プロセスに関連する(私の)希望を守るとともにこの希望が絶望へと変わらないよう歴史的呼びかけをもう一度繰り返す」と述べたという。

彼の期待とは何か?

バルケン会派副代表がオズギュル・ギュンデム紙にコメントしたところによると、オジャランは、次のことを求めた。

一・政府は一方の側を支持する態度を改め、交渉段階へと進むべきである。
二・私たちの活動に法的な裏付けがない。法的な整備に向けて作業を開始するべきである。
三・プロセスをフォローするための第三者機関が未だ設置されない。是が非でも設置するべきだ。

***

実際のところ、これらは当初からオジャランの提案である。しかし、PKKは国外退去についてオジャランの求るスピードに歩調を合わせてきたわけでもなく、政府もPKKの帰還を含めた多くの件で法整備に向けて必要な対処を施してこなかった。

こうなると、プロセスも夏以降、危うい仮の措置の中続いてきた。しかしKCKが自ら適当な、また不適当な理由をあげてプロセスを終了させようとする動きに対しては、オジャランは常に「だめだ」と述べてきた。しかし、バルケン副代表の発表で、それもすでに困難になっており、最後の呼びかけを行ったと(筆者は)理解した。

緊迫化してきた…。
双方の平和の呼びかけは日毎に遠のいている…。

そしてこれは明らかである。KCKもBDPもオジャランからのサインを見ている。オジャランはといえば、プロセス続行か終了の決断をするために、最後の、政府からの応答を待っている。

さあ、冒頭の問題の答えに移ろう。プロセスを当初から注意深く見守っている、全ての情報の欠片を一つにまとめてみると、私の答えは…。

よい知らせ:解決プロセスは終わっていない。
悪い知らせ:まさに今、糸が切れようとしている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:31764 )