トルコ漁業の危機―漁船はたくさん、魚は少なく・・
2013年10月24日付 Zaman 紙


トルコは三方を海に囲まれた半島であるが、その海を十分に活用できずにいる。

1985年には61トンであった漁船一艘あたりの漁獲高は、今日では27トンまでに減少している。専門家たちはこの原因が漁船の数の増加にあるとし、さらに海の汚染、環境保護意識のない漁業が魚の数を減少させていると分析する。ヨーロッパ諸国の中で漁船をもっとも多く持つ国は17,168艘の漁船を持つギリシアであった。トルコは16,650艘で、ギリシアに次ぐ2位である。漁業大国として知られるノルウェーはというと、漁船の数はたったの6,309艘であった。

ヨーロッパと比較すると、トルコは最大の漁船保有国のうちの一つである。特に1970年以降の政府主導の奨励策により、漁船の数は増加した。しかし、漁獲高は一向に増えなかった。このため1991年以降、新たな漁船保有の申請は受け付けられなくなった。しかしその後また再開され、トルコの漁船保有数は今日の数までに到達した。2002年以降は、新たな漁船保有許可は与えられていない。食料農業畜産省の漁船買い取策により、昨年は合計6,863万6,750リラが、漁船を省に引き渡した漁業者らに配られた。今年も買い取りは続いている。

黒海工業大学のエルトゥー・デュズギュネシュ教授は漁獲高の減少の原因を以下のように挙げた。
「気候変動とこれに伴う外来種の到来、黒海におけるHESプロジェクトも重大な要因だ。ソナー(魚群探知機)も海の資源の減少の主な原因だ。これらの発展の結果、魚たちはストレスを受け、大量死している。」
デュズギュネシュ教授は、特に網漁師が遠洋ではなく近海で漁を行っていることが稚魚の乱獲につながっていると主張し、解決策として、漁業海域の設定を提案した。「漁船は魚たちをあちらこちらに、常に追いかけている。魚を守る意識のない漁は、まだ繁殖期に達していない稚魚の乱獲の原因となっている。」

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( 翻訳者:渡辺夏奈 )
( 記事ID:31773 )