キプロス・トルコ側の目標は、2014年3月の住民投票実施
2013年10月11日付 Zaman 紙


北キプロス・トルコ共和国のオズディル・ナーミー外相は、来月11月にギリシャ側(南キプロス)と指導者レベルで包括的解決の交渉に入りたいと述べ、トルコ側(北キプロス・トルコ共和国)の目標は2014年3月に住民投票を実現することだと述べた。

指導者レベルでの会見については11月の初週に開始することが計画されている。ナーミー外相は、トルコ側はEUが独立した交渉者として会合の席に着くことを決して認めないと述べ、ギリシャ側は彼らのEUのメンバーシップをトルコに敵対するものとして利用することはできないことを既に理解している、と語った。オズディル・ナーミー外相は解決に関して非常に肯定的な構想を描いており、「おそらくいつかアフメト・ダヴトオール外相が南(ギリシャ側)へ行く日が来るだろう。なぜ行かないなどということがあるだろうか」と話した。

北キプロス・トルコ共和国の政権交代後、オズディル・ナーミー外相は初めてアンカラを訪問している。一昨日9日にアフメト・ダヴトオール外相と面会したナーミー外相は、昨日10日は外務特派員協会のメンバーに対してキプロスの最新の情勢について語った。トルコ側が解決に対してどれほど前向きであるか、そして、各関係者の側で政治的な意志が保証されたならば、交渉から短い期間で妥協が生まれるであろうと述べた。特に、交渉がゼロから始まるわけではないということを強調した。ナーミー外相は、キプロス問題のすべての争点は既に知られており、幾度となく議論されてきたということを述べたうえで、交渉の結論が見えていないという意見に対して反対したが、しかしこの問題に関して前提条件は設けないと述べた。2008年から2010年までの期間に、キプロス問題の骨格となるような問題に関して重要な歩み寄りがあったと述べた。

■「ギリシャ側は、代表交渉へ積極的」

ギリシャ側キプロスはなぜ問題解決をなぜ望むのかという質問に対して、北キプロス・トルコ共和国のナーミー外相は、ギリシャ側キプロスが(トルコの)EU加盟プロセスをトルコに対して不利に使い、トルコ側から譲歩を引き出すことはできないと理解したためだ、と語った。ナーミー外相は経済も一つの要素として挙げ、「ギリシャ側キプロスは毎日、100万ドルを軍事費に費やさざるを得なくなっている」と述べた。外相は、包括的な平和が成立する前にマラシュをギリシャ側キプロスに引き渡すのは問題外であると述べ、EUが(あらかじめ決められた)権限以上のものをもって交渉の席に着くことを、トルコ側は許可を与えないと語った。

交渉に象徴的な春の空気をもたらすため、ギリシャ側キプロス代表者一人がアンカラへ、北キプロスの代表者がアテネへ行き、首脳と面会する計画が立てられている。当初はこれに対して肯定的に取り組んでいたギリシャ側キプロスは、北キプロスの地位を高めてしまうという理由で議論を始めた。ナーミー外相は、ギリシャ側キプロスが「もしや間違いを犯したのでは」と問いはじめ、取り止める方策を探したのだ、と述べた。しかしながら、この訪問が中止となることは、交渉開始の妨げにはならないと述べた北キプロス・トルコ共和国の外相は、予定されている住民投票計画にどのような名称を与えるかという話題に関してはエスプリのきいた返答を返し、「いやいや(Aman)、今度はアナン(Annan)とは言わないようにしよう。キプロス投票とでも言いましょう」と返答した。

■「ダヴトオール外相がギリシャ人地区に行かないなどということがあるだろうか」

大胆な対応で注目を集めるオズディル・ナーミー外相は、トルコのダヴトオール外相がこの先いつか、南キプロスのギリシャ側地区に行くかもしれないと述べた。ナーミー外相は「ダヴトオール外相の代弁をすることはできないが、『なぜ行かないことがあるだろうか』とは思います」と話した。アフメト・ダヴトオール外相がキプロスの緩衝地域で、ギリシャ外相と会見することができるだろうと述べた。

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( 翻訳者:今城尚彦・粕川葵 )
( 記事ID:31807 )