「ジェイショル・アドル」、国境警備兵14名殺害への関与を認める
2013年10月28日付 Mardomsalari 紙

 「正義と平等の軍隊」を自称する「ジェイショル・アドル」という名の組織が、ペルシア語で書かれたブログの中で、先の金曜日に起きたイラン国境警備兵殉教事件への関与を認めた。

 イラン学生通信の報道によると、この組織のブログはイラン南東部サラーヴァーン地域の国境地帯で起こした殺戮行為を、卑劣にも「成功と勝利に満ちた」行動と形容し、今後とも同様の殺戮を続けると述べているという。

 この組織はまた、「治安上の理由で」今回の行動への関与を表明するのが遅れたとも記している。

 サラーヴァーン地域の国境地帯で発生した集団攻撃では、イラン人国境警備兵14名が殉教、7名が負傷した。悪党らはその後、国境地帯から逃亡し、パキスタンに潜伏している。

 BBC Persianテレビが伝えたところによると、ジェイショル・アドルを名乗る組織はイラン側の発表した数字とは異なり、バルーチ人やクルド人、フーゼスターン人〔※イラン南西部にいるアラブ系の人たちのこと〕の若者らを「守る」ために、「数十名」を殺害したと主張しているという。しかし〔ジェイショル・アドルのブログの〕別の箇所では、今回の行動をシリア内戦とイランによる同国政府への支援と結びつけている。

※訳注:ジェイショル・アドルはシリア内戦をスンナ派とシーア派の闘いと位置づけ、スンナ派信徒の多いバルーチ人やクルド人、イラン南西部に住まうアラブ人、及びシリア反体制派への共感と、イラン・イスラーム共和国体制への敵意を示している。

 他方、内務省のアリー・アブドッラーヒー治安担当次官は大統領がサラーヴァーン事件を調査するための委員会を設置するよう命じたことについて、「内務省ならびに外務省への大統領の指令はすでに届いている。本件について行動を起こし、検討を行うための国家治安評議会の会議が、内相および関係機関〔の代表者らの〕出席の下、開かれた」と述べた。〔‥‥〕

 他方、駐イラン・パキスタン公使のソヘイル・サディーギー氏はサラーヴァーン事件について、「われわれは土曜日の午後、サラーヴァーン事件に関する書簡を〔イラン〕外務省から受け取った。私はこの書簡の内容を至急、パキスタン政府に伝えた。この事件が発生してからまだ1日しか経っておらず、パキスタン政府がこの書簡の返事を私のもとに送るのは、しばらく後のこととなろう。この件でさらなる情報がパキスタン政府から得られ次第、イラン政府に伝えるつもりだ」と述べた。

 同公使はまた、「〔イラン外務省に呼び出されたという〕今回の機会を利用して、私はこの事件への遺憾の意を表明し、イラン国民ならびに政府に対し、お悔やみを述べたい。この事件に関する調査が続けられているので、確実なことは言えないが、一刻も早く捜査の結果が明らかになることを願う」と続けた。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31836 )