独メルケル新政権、鍵をにぎるのはトルコ系
2013年11月04日付 Radikal 紙


アンゲラ・メルケル独首相はドイツで多大な支持によって再選し、第3次内閣を発足させた。その組閣にはトルコ系市民が鍵を握っている。大連立のパートナーとなるだろうドイツ社会民主党(SPD)は、組閣に際し譲歩できない唯一の条件は「移民に対する二重国籍保持を認めること」だと述べた。

ワタン紙の報道によれば、ドイツで9月22日アンゲラ・メルケル・ドイツキリスト教民主同盟(CDU)党首の大勝利で幕を閉じた総選挙の後、ドイツキリスト教民主同盟(CDU)・バイエルンキリスト教社会同盟(CSU)の統一会派とドイツ社会民主党(SPD)が連立交渉を行った。その際(SPD側の)の組閣の最優先条件が、ドイツに居住するトルコ系市民に対し「二重国籍保持を認めること」であることが明らかになった。

■大連立はトルコ系が鍵をにぎる

ジグマール・ガブリエル・ドイツ社会民主党(SPD)党首は、首都ベルリンで行った会見で、連立交渉においては両政党の合意が必要だと述べ、選挙期間中に有権者にした約束を実現したいと述べた。SPD側は2週間前、連立交渉を始める準備は整っており、項目全てに関し合意に至ることを望むと述べ、「ドイツに居住するトルコ系市民に対し二重国籍の保持が認められないならば、連立交渉を打ち切ることもできる」と述べた。

連立交渉の打ち切りには躊躇しないと述べたガブリエル党首は、「二重国籍問題に関し合意することが我々の最重要条件である。合意できないならば、我々は再び選挙に持ち込むだろう」と話した。

■最低賃金の条件

アイダン・オズオウズ・ドイツ社会民主党(SPD)副党首・連邦議会議員は、連立交渉に関しドイツキリスト教民主同盟(CDU)側から前向きな反応を得たと述べる一方、「書面での合意に至らなかった後では、会議からも良い結果は出ない」と述べた。最低賃金、教育および雇用問題においても主張を通すべく努めていると話すオズオウズ副党首は、全国の全セクターにおける労働者のために法に適ったかたちで時給8.5ユーロの最低賃金を要求したと述べた。連立交渉に際し、10項目の条件を提示したと述べたドイツ社会民主党(SPD)は、この項目においては二重国籍問題を最重要視していると述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:31893 )