お酢のキュクレルに、日本の味の素社50%出資へ
2013年11月12日付 Hurriyet 紙


食酢や果実ソースのトップブランドであるケマル・キュクレル(キュクレ社)が、調味料部門での新たな事業開拓として、日本の味の素社との提携契約書にサインした。ソースやうまみ調味料において世界最大の食品メーカーの1つである企業が、6千万リラ(約29億円)でキュクレ社の株式50%を取得した。

キュクレ社のサブリ・ギュレル社長は、味の素社との提携に関して会見を行った。「新しい味や製品で現在の市場を拡大し、新たな投資を行うことは我々にとって常に第一の目標でした。いま我々は調味料部門において重要な市場シェアを有しています。しかし、その地位をより確固たるものにするため、そして調味料部門の発展のため、世界に認められた会社と提携を結びたいと長い間思ってきました。将来的には調味料から冷凍食品まで、トルコの消費者に従来とは異なる味を提供したいと思っています。」

■2014年に新工場稼働

ギュレル社長は、味の素社との提携後の短期間・中期間の投資事業に関して次のように述べた。「現在稼働している工場でも、新製品計画のための製造場所や生産能力の向上が必要になるでしょう。このため新たな製造施設への投資も始められるでしょう。短期間の投資事業計画の中には、現在生産している製品のうち1カテゴリを拡充するために建設する新たな製造工場があります。そこでは約80人の雇用創出を見込んでいます。」

味の素(株)の村林誠常務執行役員は、キュクレ社との提携に関して次のように述べた。「第一に、味の素社とキュクレ社はともに消費者に敬意を持っており、消費者への良質な製品の提供に努めています。また、お互いに研究開発に非常に重きを置いていることや、その研究開発がもたらした成功が、この提携を決めるにあたり我々にとって決定打になったと言えるでしょう。もちろん、キュクレ社のブランド力や各国消費者からの信頼もまた、我々にとって非常に重要な要件でした。」

■トルコが5億人の消費者の拠点に

村林氏は、「トルコは地理的位置および商業的発展から見て、我々にとって非常に重要な市場です。これから先5年以内に、市場での3倍の成長を目指しています。さらに製品の種類や数においても拡充を考えています。我々の目標は、トルコを中東や中央アジア、その周辺国における5億人の人口をもつ地域の生産拠点にすることです」と述べ、来期のトルコ関連の事業計画および投資事業に関して話した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:安井 悠 )
( 記事ID:31957 )