女性の66%が暴力の被害者に(2)
2013年11月26日付 Mardomsalari紙

 ボルハリー氏は、「司法権や警察、さらに福祉庁などは皆、私たちに向けて、心理学者にこそ女性への暴力を抑制する重要な役割があると指摘し、家族問題解決に警察や司法の存在が必要とならないよう、私たちに教育を初めとする行動に出て欲しいと訴えてきているのだ」と説明し〔て、心理学者・精神科医らに社会でのさらなる活動を促し〕た。

 この講習会の続きで、医科大学学術委員を務めるアミール・ホセイン・ジャラーリー氏も〔‥‥〕「暴力」の国際的定義について言及し、「脅迫行為や、自身ないし他者を害するような考え方や行動、個人を肉体的ないし精神的に傷つけることにつながるような集団〔を組むこと〕、などを暴力と捉えることが可能だ。また、国連は女性への肉体的・心理的ダメージや脅迫、あるいは物質的・精神的自立・権利を女性から奪うことにつながるような、性に基づくあらゆる種類の暴力の行使も、暴力と理解される〔との見方を示している〕」と述べた。

 同氏は、暴力の犠牲者は女性に限らないと指摘した上で、「しかし世界的な統計が示すところでは、暴力の犠牲者の多くが女性と子供が占めているのである」とした。

 同氏はイランで行われた研究に言及し、「イランで起きている物理的な暴力の多くは、子供や女性たちに対するものだ。対して男性は、精神的な暴力の犠牲者となる傾向にある。例えば、女性が〔男性に対して〕自身の家族との往来を認めなかったり、いったものだ」と述べた。

 同氏はその上で、「83年〔2004/5年〕に12600人の女性を対象に〔全国の〕州都28ヵ所で行った全国調査では、66.3%の女性が人生始まって以来〔一度は〕暴力の被害に遭っており、こうした暴力のうち10.5%は極めて激しい暴力だったことが分かった。またこの調査では、53%の女性が結婚した初年度に、〔何らかの〕暴力を経験していた」と説明した。

 同氏によると、調査の対象となった女性のうち、28.2%は物理的暴力を受けたことがあり、彼女たちが受けた物理的暴力のうち19.2%は〔結婚して〕最初の一年間に起きたものだったという。また、〔結婚〕初年度の暴力の数は第一子誕生後〔の暴力〕の数や妊娠中のそれ〔よりも〕少ないはずだという想像とは反対に、調査の対象となった女性では、これら期間での暴力は予想を外れていた〔=子供が生まれた後や妊娠中の暴力は、存外に少なかった〕とのことである。興味深いのは、これらの女性は、自分の夫、夫の家族、そして自分の家族が〔自分に向けられた〕暴力の最大の担い手だと述べたことである。

 ジャラーリー氏は女性に対する暴力〔に関する〕世界保健機関の統計に言及し、「世界では11秒に一人の女性が〔何らかの〕嫌がらせを受けている。妊娠も、彼女たちをこうした嫌がらせから逃れさせてはくれない。アメリカでは33%から35%の女性が暴力の対象となっている」と述べた。

 同氏は女性に対する暴力が増えている原因の一つを、次のように説明した。

暴力は隠された現象であり、政府関係者もそれを公表したがらない。女性が性的暴力や強姦に遭遇した場合、特にアジア諸国や第三世界では、沈黙を選択し、孤立化してしまうことが多い。強姦した人物が彼女と結婚してしまうケースすらある。強姦に端を発する暴力が、彼女たちの結婚後の生活に深刻な影を落としている。

〔‥‥〕

 同氏によると、殴打、首を絞める行為、髪を引っ張る行為、火を付ける行為、ナイフや銃器などの武器で脅迫する行為、強姦、平手打ちなどが肉体的暴力の範疇に含まれるという。いうまでもなく、このうち、一方が力尽くで性的関係を強いる夫婦間の性的暴力も、肉体的かつ精神的暴力に含まれるだろう。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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(翻訳者:白糸台国際問題研究所)
(記事ID:32190)