CHPの地方市長選候補選出状況
2013年12月06日付 Milliyet 紙

地方選の結果を総選挙と混同しても何も分からないことは自明だ。
地方選では候補者の人間性から人口統計上の特徴まで非常に幅広い要因が結果につながっている。
しかしトルコのように選挙がいかなる条件においても指導者と政党名に深く結びつく国で、3月30日地方選の結果を検討する際には、全体の勝敗と合計得票率が基本とされる。このため、一部の県において投票の結果にかかわらず、最も大きな衝撃を受けるであろうと思われる政党がCHP(共和人民党)となることに疑いの余地はない。

■CHPは遅れている

続けて次のように言うことができる:
これまで最大野党を運命づけられてきたCHPからみた3月30日の結果を、AKP(公正発展党)が獲得する票の観点から論評することは、今回は簡単ではなくなるだろう。
簡単ではないだろうが、アンカラで最近、最も話題にあがる話の一つが、CHPが広域市などの重要都市で候補者を全く明らかにしていないということだ。それもレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の政治的パフォーマンスとなった候補者発表式の雰囲気が盛り上がっているにもかかわらず。
しかも、首相は候補者を発表し、CHPとBDPが市長の座を抑えている一部の県を最重要選挙区としているなか。
(AKPが)候補者の紹介においてもまた先行しているなか。
エスキシェヒルのユルマズ・ビュユクエルシェン市長が「エスキシェヒルにおける投資を示したPR映像を見て、首相は私を候補者にするのではないかと恐れた」 と明かした他に、国民が家で議論するような地方レベルでのCHPの主張はまだ生み出されてはいない。CHPはそろそろ「ムスタファ・サルギュル旋風」から抜け出し、3月30日の主張を示す必要がある。

■誰が候補者となるのか

昨日私がCHPから得た情報は・・・
12月14~15日に集中して世論調査が行われる。昨日までに広域市も含め候補者の60%近くが明らかになった。
12月15日までの週に行われる党会議の後、重要な県を含む発表が行われる。
一部の県の状況は次の通りだ:
イスタンブルでのサルギュル氏の立候補ははっきりしている。日曜日に候補者は立候補を宣言する。候補者は最初の党会議で確定する。
アンカラではムハッレム・インジェ会派副代表の名前がよく挙がっているが、昨日私がコンタクトをとった有力人物の印象ではインジェ氏に賛成には見えない。アンカラ選出のアイリン・ナズルアカ議員と元アンカラギュジュ・スポーツ・クラブのジェンギズ・トペル・ユルドゥルム代表の名前がまだ挙がっている。イズ ミルでは最終調整が来週完了する。現職のアズィズ・コジャオール市長の立候補は確実なようだ。コジャオール市長は来週立候補を発表すると考えられている。

■右派候補に「限定的な自由」

アダナではアイタチ・ドゥラク氏の立候補調整が続いている。最後のアンケートが行われる。党の情報筋はアンカラとアダナへの中道右派の候補者擁立に特に問題はないと明らかにすると同時に、「私たちの候補者はどの層から票を獲得できるか、どの層から票を獲得しなければならないか、といった点から動いている」と述べている。
右派の候補者が好まれる地域では「トロイカ」と名付けられた慣習的なやり方が使われた。
慣習的なやり方とは、中道右派の候補者に対して強力な左派の人物を2人副市長として置き、このチームで国民と向き合うことによる。ある意味、「限定的な自由」のようだ。
ハタイではMHP出身のメテ・アスラン元イスケンデルン市長の名前が確定している状況だ。CHPは一部の県で現職の知事を続けて候補者とする決定を下した。オルドゥのセイト・トルン氏、ギレスンのケリム・アクス氏、アイドゥンのオズレム・チェルチオール氏がそうだ。
テキルダーやクルクラーレリ、エディルネでも現職の知事で続行する方向だということが分かっている。

■ゲズィ公園運動からのメッセージ

アンタリアではCHPのムスタファ・アクアイドゥン現市長の名ががアンケートで有力となっている。しかしアクアイドゥン氏と「古くからのCHP党員たち」の間には距離感があると考えられている。最終決定はCHPのケマル・クルチダルオール党首が下す。
マニサではオズギュル・オゼル議員、ブルサでは元DYP(正道党)の建築士協会のネジャティ・シャーヒン会長の立候補が確実とみられている。
ゲズィでの反体制運動をうまく評価できなかったことで非難されたCHPが若くて教育ある都市部出身の有権者から票を得ようとするなか、ゲズィ運動のメッセージに合う候補者で議席を獲得しようと準備しているのは確実だ。
これを特にイスタンブルの、ベイオールをはじめとした一部の区や、エゲとアクデニズで見ることになる。
西部の100万のクルド人票のどの程度がCHPに流れるかについてはイスタンブルやメルスィンのような象徴的な都市の結果によって示されるだろう。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:32194 )