CHPで「国家主義派」問題、表面化
2013年12月13日付 Milliyet 紙

共和人民党(CHP)内に不快感を生み出していると言われている「世俗国家と自由社会のための知識人の声明」においてウシャク国会議員のディレキ・アカギュン・ユルマズ氏、イズミル国会議員のビルギュル・アイマン・ギュレル氏、エスキシェヒル国会議員のシュヘイル・バトゥム氏、イズミル国会議員のムスタファ・バルバイを含む21人の国会議員が署名をした。

CHPの国家主義派において有力なユルマズ、ギュレル、バトゥムらが先導し行った「世俗国家と自由社会のための知識人の声明」を21人の国会議員を含む計199名が署名した。アタオル・ベフラムオール、タルク・アカン、ルトカイ・アズィズ、エディプ・アカバイラム、アリ・スィルメン、ムスタファ・ムトゥルらを含む199名の内何人がCHP党員であるかが話題となっていた。スカーフ問題についてCHPが沈黙を守っていることを批判し、このため党内において不快感を生み出す声明に21人の国会議員が署名した。声明にユルマズ、ギュレル、バトゥム、バルバイの他、以下の国会議員が署名した。

■21人の議員が署名

アンタリア国会議員のギュルカト・アジャル、クルクラレリ国会議員のトゥルグト・ディベキ、ブルサ国会議員のケマル・エキンジ、イスタンブル国会議員のオクタイ・エクシ、ハタイ国会議員のレフィク・エルユルマズ、エディルネ国会議員のレジェプ・ギュルカン、バルケシル国会議員のナムク・ハブトチャ、クルクラレリ国会議員のメフメト・シヤム・ケシムオール、ゾングルダク国会議員のアリ・イフサン・キョクチュルク、テキルダー国会議員のエムレ・キョプリュリュ、カイセリ国会議員のメフメト・シェヴキ・クルクオール、ボル国会議員のタンジュ・オズジャン、スィヴァス国会議員のマリク・エジュダル・オズデミル、ブルドゥル国会議員のラマザン・ケリム・オズカン、メルスィン国会議員のアリ・ルザ・オズチュルク、イスタンブル国会議員のヌル・セルテル、イスタンブル国会議員の カーディル・ギョクメン・オウト

■アタテュルクの遺産

「世俗国家、自由社会の基礎、民主主義の保障、これらは偉大なるアタテュルクがトルコ国家に残した最も大きな遺産である。トルコ共和国の建国理念において妥協できない根幹である世俗主義はアタテュルクの原則と革命の、そして近代的法治国家の基礎を成しており、僕から個人を、イスラム共同体から国民国家を生み出し、人々に最も大きな栄誉を生み出した」と謳われる声明において、次のことが述べられている。

■内部に同化できない人々

「共和国の啓蒙理念に心から同化できない人々は、宗教を政治的利益の手段として使い、民衆を宗教でだますことを幾年も続けてきた人々であり、信仰と良心の自由 の真の意味において保障となっている世俗主義を取り除くことを目標にしてきた人々である。現在の与党は前の反動政党から受け継いだ世俗国家の破壊への取り組みを勢いを増して続けている。公正発展党(akp)は、生活に、家族生活に介入することを自身の権利だと思い、一つのタイプの個人と一つのタイプの若者を生み出そうと試みる、ファトワー(イスラム法学者の意見)を諸法の上に置き、社会問題に対し科学的でなく宗教的な解決を見出す、すべての公共機関において急速に人員を配置し、一つの宗教国家を生み出す夢を一歩ずつ進めている。同党の抑圧的・反民主的介入は、憲法と諸法、憲法裁判所をはじめとする高等司法機関の決定をはっきりと犯す段階に及んでいる。

■公共の場においてスカーフ着用は憲法上の罪

女性の服装を政治を行う道具として、女性搾取の最も印象的な例として表示している与党は、学校で始めたスカーフ弾圧を公務員を巻き込む形で範囲を拡大し、憲法上の罪を犯している。さらに後この罪の中にトルコ大国民議会も引き入れて、政治にまで責任の共有を求めた。教育システムにおける4+4+4[制の導入という]圧力と共に始まった反動化は、国家の礎である公立学校において女子や教師にまで及ぶスカーフ弾圧をもって強化されている。一見宗教的な、実際は政治的シンボルとして使われているこの手段をもって公共サービスにおいて平等と公平原則の地盤を揺るがした。

■宗教的正当化

政治与党は世俗的ルールに依存すべき国事を宗教的正当化に頼り始めた。人びとの大部分は世俗国家原則を自らのものとし、内面化している。このような中、 人びとの政治的代表とオピニオン・リーダーたちがあれやこれやの理由で恐怖に陥り、訴訟を差し控え、真実を主張することをあきらめる[事態に陥れる]権利はない。現時点の世俗主義原則を譲歩する様は、反動主義への降伏を意味する。このような降伏の対価は今後賄えないほど大きい。我々は宗教利用者の与党と政治家の寛容を装った詐欺の後、社会の中の個々人が「スカーフ女性仲間とスカーフをしてない女性」もしくは「信仰厚き世代と酒好き世代」と言う形の差別を被ること認めないことを、宗教的価値観を政治的利益の道具にすることに認めないことを、世俗国家を退けることに決して同意しないことを、世俗的・民主的共和国及びアタテュルクの原則と革命につき決して妥協しないことを、 宗教国家建設を試みる者たちが人びとに説明するため今後働きかけるであろうことを、世論に敬意を持ってお伝えします。」



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:酒井 瞬 )
( 記事ID:32281 )