収賄事件震源アゼルバイジャン出身実業家レザ・ザッラーブの衝撃の証言
2013年12月21日付 Hurriyet 紙


収賄・汚職疑惑で逮捕されたレザ・ザッラーブ容疑者の検察での証言が波紋を呼んでいる。ザッラーブ容疑者は、イェニ・シャファク紙から、ある記者のニュースを隠匿する代わりとして100万ドルの要求を受けたと発言した。

■レザ・ザッラーブの証言「毎日金を1トン輸出」

「2012年には200億TL相当の金を輸出していたと思う。だいたいそれくらいだ。もともと、金に携わる仕事をしていた。顧客から電話があり、ガーナから1.5トンの輸入金をトルコへ送ることができると言った。当初はこの申し出を断ったけど、信頼している顧客だったから承知した。今日おこなわれた抗弁のなかで、ドル・ドヴィズという事業所は私のものであると述べた。その事業所の所有権は私にあった。問題の企業はその場所の店子だった。私も、先ほどの顧客にドル・ ドヴィズに行くよう伝えた。ドル・ドヴィズに輸入関係者がいたからだ。(その人物は)金市場に登録していたからそうした。書類は準備できていると言われたので、私は顧客に注意するよう伝えた。顧客の名はB.Z。私は毎日1トンもの金を動かしていた。

■このような状況でどうやって密輸をができる?

金はULS航空でトルコ国内へ持ち込まれた。私は書類に不備があると知らされ、ルュチュハン・ベイとい名の、私のもとで働いていて、普段は中国での取引をおこなっている人物がいるのだが、彼がその頃トルコに来ていて、彼は私たちの金の輸出業に関わっている一人だったため、私は彼にこの件にも関わるよう求めた。彼も、この件を調査してくれて空輸貨物運送状や、積み荷の送り状などの書類に不備があるとわかったようだけど、詳細について私は知らない。しばらくして私に届いた。書類はガーナからは来ていなかったようだ。ULS運輸はこの文書を持ってこなかったし、別送された書類でも貴重品ではなく一般の航空貨物と記載されていたので、ドル・ドヴィズからこの郵便物は自身のものではなく、いかなる権利も有しないものであるため、公証人による証書が求められた。荷主もこの書類を受け取り、引き渡した。金の輸送にいかなる付加価値税も手数料もかかっていない。そんな状況で密輸なんて不可能だ。

■2013年7月以降、ハルク銀行はとおさず

2013年7月まで金の貿易は自由だった。しかし米国の禁輸措置を受けて、7月以降ハルク銀行経由での金貿易ができない状況になった。そのため我々も、食品貿易と同じ経路で金貿易をおこなった。

■偽造はしていない

我々の仕事は、すべて法に適した形でおこなわれた。いかなる偽造もない。買い手も送り手も明白だ。記録もある。そもそも私は1986年以降、トルコに住んでいる。

■2006年にトルコ国籍に...兄のため方法をムアンメル氏に訊ねた

2006年か2007年にトルコ国籍を得ました。義兄と姉もトルコ人ですが、兄だけがトルコ国籍を得られなかった。私は兄のトルコ国籍を得るため、方法を教えてもらおうとムアンメル氏に訊ね、彼は合法的な方法を教えてくれた。兄は通常の手続きでトルコ国民となった。その対価としていかなる利益も発生していない。最終的に、国籍変更手続きには通常よりも長い時間がかかってしまった。閣議出席者全員の承認が必要であることも述べておきます。最終確認印として首相と大統領のサインも必要だ。記録のテープは破損され、本当に必要だった内容は隠匿されている。

■警察署副署長が賄賂要求

私はある警察署の副署長から脅迫を受けた。彼の名はO.İだ。彼は私に100万ドルを要求した。私はガイレッテペへ向かい、刑事告訴をした。しかし残念な がらこの話はテープに録音されていなかった。現在もこの件で告発を続けている。通常の手続きに必要な工程を踏んだはずだし、私はこの件で誰にも何も支払っていない。私は要求を飲まなかったし、犯罪を承知するわけもない。だから、今日まで彼が罷免されていないことに驚いている。

■企業経営に不正行為

私はサルクイサン株式会社の株ももっていた。総会が開催予定だった。A.Mという人物が私に、「不正がある、来い、経営に加わろう」と言った。調査したところ、当時の取締役は40年もその地位におり、望みどおりに正規の役員が動かなかったため、彼に従わせたのだとわかった。そこで、取締役に、適切に役員を配置するようお願いした。そこにどんな罪があるのか理解できない。賄賂などは一切贈っていない。

■イェニ・シャファク紙は報道隠匿に100万ドル要求、証拠も録音

警察のコネを使おうとしてどこかに声をかけたことはない。脅しを受けた件と、私の会社の売上高の件でイスタンブル県知事府に保護を要求した。彼はその要求が適切だとして保護してくれた。ある日、イェニ・シャファク紙から電話があった。イランに870億ユーロ相当の輸出を行い、裏金を流しているのではないかと問われたので、その件はノーコメント、弁護士が回答する、と伝えた。弁護士は、H.Kという名の人物が私宛にこのニュースのコピーを持ってきて、彼はイェニ・シャファク紙の経済記者であると伝えてきた。その記者の姓はK氏だったはずだ。 もしこの金、つまり100万ドルを支払わなければそのニュースを報道すると言ってきた。この件に関しては、手元に音声記録があるし、法廷に提出可能だ。電話での会話もある。手元の電話にも今まさに記録が残っているし、調べられるだろう。

■イェニ・シャファク紙、ブギュン紙との会話テープ

本当におもしろいじゃないか。私の取材を記録したテープで、このニュースの裏にO.İ氏がいることや彼の発言内容まで明らかになるなんて。その記録テープもある。イェニ・シャファク紙にも話したし、その後、ブギュン紙にも話した。それはさっき話した電話機に録音されている。より正確には、私への100万ドルの要求が残っているということだ。その他のことも、テープの記録で明らかだ。

■財務大臣訪問時「警察が関心をもっている、内務省へ行け」と言った

今回の件で、その記者が記事の中で官僚の名にも繰り返し言及したので、アンカラへ赴いた際にメフメト・シムシェキ財務相と面談した。最終的にコピーもシムシェキ財務相の元に残してきた。彼は、警察が注目している案件だから内務省に行け、と言った。

■ギュレル氏のもとを訪れ、録音を聞かせる

私も、内務省のムアンメル・ギュレル氏のもとを訪れ、彼に状況を説明した。録音も聞いてもらった。彼の判断に任せた。最終的にどうなったかはわからない。彼らがイェニ・シャファク紙とやりとりしたのかも知りえない。

■同文書をエゲメン・バウシュ氏にも

結局、同じ案件に関する書類、つまりニュースのコピーと音声録音をエゲメン・バウシュ氏にも渡した。覚えていないけどほかの人にも渡しているかもしれない。

■ムアンメル・ギュレル氏、バルシュ・ギュレル氏に金は渡していない

現在の空輸事業を容易にするために誰かに金を渡したこともない。そんな犯罪行為は容認しがたい。というのも、中国の企業は私のものではないからだ。私はただ、その中国企業の顧客というだけだ。私は、そこでの業務監督者の一人ルュチュハン・バヤル氏に中国に赴いてもらった。彼がたくさん稼いで、借金返済に充て られるように。ルュュハン氏は現地業務のトップで、私の部下として働いている。彼も現地の仕事から給与を得ている。

法廷で読み上げられたような、司法捜査や諜報捜査が行われたかどうかという質問に関しては、知らない。ムアンメル・ギュレル氏や、息子のバルシュ・ギュレル氏にいかなるお金も払っていない。ルュチュハン氏は、手に入れた収入のなかから私に20万ドルをを渡した。これに関しても音声テープがある。私はこのお金をバルシュ・ギュレル氏に渡した。ルュチュハン氏はバルシュ氏に借金があったからだ。その前にもこの件でバルシュ氏と私は面会している。ルュチュハン氏と話した後、バルシュ氏と面会した。確認証書をもらって、その通りに動いた。もちろんこの件でも録音テープがある。テープの音声を聞いて、すべての貸し借りがこういった方式で少しずつ支払われていったのではないかと推測している。

■チャーラヤン経済相に賄賂は渡していない

イランがトルコ国内に積み立てた金を輸出するにあたって、輸送方法を手配する代わりに、ハルク銀行にあるイランの預金の0.05%を賄賂としてチャーラヤン経済相に支払ったことなどない。我々はハルク銀行の適正な手数料を支払っていただけだ。チャーラヤン経済相とハルク銀行の間につながりはない。すべての銀行はアリ・ババジャン副首相の管轄下にある。
この件に関して私が誰かに賄賂を渡したことはない。食品や薬剤の貿易を目的とした場合でも賄賂は支払っていない。2013年7月6日までは金の貿易は自由だった。私のほかにもこんな事業をしていた者は大勢いた。ハルク銀行指定の手数料以外には、誰にも賄賂や手間賃は支払っていない。

ハルク銀行を調べれば、私などよりはるかに大量にイランと薬剤・食品貿易を行っている人間や企業が見つかるはずだ。その状況で私に利権は一切な かった。空路でガーナへ金を返送した際にも関係者に金を支払ったことはない。チャーラヤン経済相にも普通の電話からコールして状況を説明した。金を返送する件で手伝っていただけないかと尋ねた。オヌル氏も録音テープを調べればドバイではなく、元の国へ返送しようとしていたとわかるだろう。経済省官僚らが私に便宜を図って何かをしてくれたことはまったくない。
私はザフェル・チャーラヤン経済相にいかなる金も支払っていないし、私のものとされる電話もない。

■検察は電話3台を押収

電話を3台持っているがすべて検察が押収ているし、私の家の家宅捜索でもほかの電話機は見つからなかった。私がオヌル氏を私設秘書として雇ったことはない。彼は 私の秘書ではなく、経産省官房官だった。経産省の役人と面会する必要があったときに、日時や場所を伝えるためにかかわっただけだ。

■「CAG」という文字にチャーラヤンは関係ない

イランにクレジット・インスティテュートという名の銀行がある。この銀行はドバイにCAG銀行傘下の会社を持っている。このCAGという綴りについて質問されたが、ザフェル・チャーラヤン(Çağlayan)とはなんの関係もない。スレイマン・アスランという名の頭取にもマージンや賄賂を渡したことは一切ない。ザフェル・チャーラヤンに関して述べた内容は頭取にしても同じことが言える。この人物はイランとトルコの貿易に貢献している。

■学校に資金援助

私はいろいろなチャリティに寄付している。彼に、学校を建設したいと話したところ、彼の母校であるオスマンジュク・イマーム・ハティプ高校を建設できると教えてくれた。彼は私に数日待つように言い、その間に調査や検討をすると述べた。必要な手続きが行われた。アッラーのお許しがあればその学校を建設したいと思っている。

■個人口座から50万ユーロ送金

また、私は、彼が言及したようにバルカン大学に支援目的で寄付を行った。50万ユーロは私自身の個人的な口座から送金した。この送金については公式な記録も残っている。そのほかに彼から送ってもううよう100万ユーロ渡した。以前、2度目の送金時に返金されてしまったからだ。そうでなければ自分で送金していた。私は誰にもマージンを支払っていないし、スレイマン・アスラン氏にも何の支払いもしていない。

■兄のトルコ国籍のために賄賂を贈っていない

兄のトルコ国籍を得るため、あるいはほかの業務のために、バーシュ氏に賄賂やマージンを渡してはいない。この犯罪の件についても怪しいと感じている。私が各方面に一人当たり50万渡したと言われている。

■チャーラヤンが自宅を訪れ、ピアノに興味

ザフェル・チャーラヤン氏も一度、うちを訪れた。新しく購入したピアノを見ると、興味津々に訊ねられた。彼にウムト氏の電話番号を渡すと、彼が場所を教えて、支払いも彼らの間でおこなわれたようだ。私の支払いは問題ではなかった。

■腫瘍は1cmにも

私の腎臓表面に腫瘍がみつかり、癌だという診断を受けた。この4日間のうちにハセキ病院に搬送されたのだが、4日間で腫瘍は1センチにも肥大したことがわかった。すぐにも治療をし、抗癌化学療法を受ける必要がある。この件に関しても、関連する診断書はすべてそろっている。ハセキ病院でも診断がついている。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:32356 )