エジプト:ムスリム同胞団、ハマース、ヒズブッラーの指導者らが「刑務所侵入」事件の嫌疑により起訴される
2013年12月22日付 al-Hayat 紙

■ムルスィーとムスリム同胞団、「ハマース」、「ヒズブッラー」が「刑務所侵入」事件での嫌疑により起訴

【カイロ:アフマド・ムスタファー】

エジプトの暫定政府は、来月中旬に投票が行われる憲法法案の国民投票に備えての準備を継続している。その一方で、1月革命の勃発に伴って発生した、メディアでは「刑務所侵入」事件の名で知られる事件での嫌疑により、大統領職を解任されたムハンマド・ムルスィー氏や「ムスリム同胞団」の有力な幹部複数名を起訴し、同団との対決姿勢を強めた。複数の司法当局はパレスチナの「ハマース」や、レバノンの「ヒズブッラー」、イランの「革命防衛隊」の3組織の名も「国境を破り、複数名の兵士、警察官を殺害し、囚人らの逃亡に加担した」との嫌疑で起訴状に記載した。また、同当局はトルコ、カタールにも「同胞団」の計画の実行を支援したとの嫌疑をかけた。これらの動きにより、暫定政府と権力闘争に敗北した「同胞団」陣営との対立はより深刻なものとなった。

起訴されたのは、すでに勾留されている20名と、逃亡している他の110名の被疑者である。ムルスィーに加え、「同胞団」指導者であるムハンマド・バディーウ、同副指導者のマフムード・イッザト、指導部のサアド・カタートゥニー、ムハンマド・バルターギー、イサーム・アルヤーン、サアド・フサイニー、ほか、国際組織の指導部に属する123名の名が起訴状に記載された。その中でも著名な人物は、ムスリム・ウラマー世界連盟会長のユースフ・カラダーウィー、アフマド・アブドゥルアーティー前大統領事務局長官、昨日(21日)トラ刑務所に収容されたイサーム・ハッダードおよびアイマン・アリー前大統領顧問、「ハマース」や「ヒズブッラー」の複数の指導者などである。

この案件を担当するハサン・サミール尋問官は被疑者らに以下のような罪を追究した。「複数名の警察官を誘拐、ガザ地区で拘束し、エジプトの体制に抵抗するために重火器を輸送し、国家の安定と統一、国土の平安を損なわせるような攻撃的な行為を犯したこと、士官や警察官らを殺戮もしくは殺戮を企てたこと、政府・警察の施設に放火し、あるいは破壊したこと、複数の刑務所に侵入、そこにあった家畜類等を略奪し、武器庫にあった武器と弾薬を奪って囚人の逃亡を可能にしたこと。

同尋問官に関する声明によれば、これらの嫌疑についての被疑者らへの尋問と被疑者らの抗弁は終了し、その結果以下のように結論された。「「同胞団」の国際組織は、一部の外国(トルコ、カタール)や国内の「同胞団」、パレスチナのハマース、「ヒズブッラー」がその実行に参加するテロ計画を長期にわたって用意した。その目的には、エジプトという国家とその諸機関を破壊することが含まれていたが、それは「同胞団」が宗教を基盤として国家の再分割を行い、地域全体にわたる秩序を打ち立て、それらの諸外国、とくにイスラエルの利益に奉仕する意図に基づいている。これにより、イスラエルはエジプト領であるシナイ半島の一部を編入し、ガザ地区に居住するパレスチナの人をシナイ半島に再居住させるのである。

(後略)

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( 翻訳者:前田悠作 )
( 記事ID:32358 )