逮捕のレザ・ザッラーブのイラン・パートナー・ゼンジャーニ氏語る
2013年12月24日付 Hurriyet 紙


今回の贈賄・収賄捜査で逮捕された実業家レザ・ザッラーブのイランにおけるパートナーと報じられたバーベク・ゼンジャーニ氏だが、彼がテヘラン市内で計画していた巨大複合商業施設建設プロジェクトが白紙に戻された。数百万ドル規模のプロジェクトの中止に異論を唱えるゼンジャーニ氏は「無謀な行為は誰であっても許せない」と話した。

トルコ全土を震撼させた贈収賄一斉捜査の目玉の一人が、レザ・ザッラーブの関係者で、「レイス氏」や「コント氏」などとして知られる「バーベク・ゼンジャーニ」であるとの報道を受けて、イランの億万長者である本人は、今回の事件について発表を行った。

ゼンジャーニ氏は次のようにコメントした:

「トルコのマスコミが私について書いた、解説しなければならないと思われる諸報道に関して、説明を行う必要性を感じています。私の全ての貿易事業において、ほんのわずかな違法行為さえしたことはありません。まったく隠しおおせない規模である私の貿易活動に関連して、イラン市民への包括的経済規制以外、私に対して何の捜査も規制も行われていません。」

■ゼッラーブとの面識は薄い

「トルコで私が行ってきた貿易事業は全て記録が残っていますし、どんな違法行為もしたことがありません。トルコで話題となっている捜査の線上にのぼった中でイラン人である故に知り合ったレザ・ゼッラーブ氏以外には誰一人として存じ上げません。彼ともこれまで数回しか会ったことがありません。また彼らが進めていた貿易事業に関与していませんし、彼の事業についてもよく知りません。オフィスがどこにあるかさえ知らないのです。違法なことをしたとすれば、それは彼自身の責任です。彼に関する動向や報道とは一切関わりを持ちたくありません。」

■アンタリヤでの面会報道は嘘

「約半年前からイラン国外には出ていません。現在はテヘランにいます。私がレザ・ザッラーブ氏とアンタリヤで会う予定だという報道は全くのでたらめです。私は顔が知れている一人ですから、違法な方法を使っての旅行や偽造書類の作成など不可能です。」

■「飛行機を用いた金(きん)取引き」報道について

「また、各所で報じられた金の航空機輸送は、全て法律に沿って行われました。そもそも、私はガーナから1,500kgの金を合法的に購入しました。そして、このうち500kgをトルコで、残りをドバイで売る計画でした。[イスタンブルの]アタテュルク国際空港で金の出所に関する書類が要求されたのを受けて、 その書類をガーナから取り寄せるまでの間[金を積んだ]航空機は空港に留まりました。その後、書類が届くと航空機はトルコを離れました。この問題はトルコの官憲によりあらゆる形で何十回も調べられましたが、起訴されることはありませんでした。」

■ザッラーブの出資者ではない

「私はレザ・ゼッラーブ氏の出資者ではありません。彼との仕事が占める割合は、私の事業における貿易収支全体の1000分の1以下です。また取引は全て[法的に]正式なものです。」

■トルコに投資をしている

「近年レジェプ・タイイプ・エルドアン首相のリーダーシップのもと発展するトルコは、私だけでなくムスリム諸国の資産家にとって魅力的なものになりました。私はエルドアン首相のリーダーシップを信頼しています、だからトルコに投資したのです。発展世界の中で先頭を行くトルコと、それを指導するエルドアン首相には一人のムスリムとして尊敬の念を抱きます。我がグループは65社で、年商はおよそ60~70億ユーロほどです。ですから、今般の小さな仕事に携わる必要などありませんでした。また、違法な手を使ってこれほど高額な資産を築いたり守ったりすることは不可能な話です。」

■トルコへの投資は続けます

「私は一人のイラン市民として、イラン市民に適応する差別的かつ潜在的犯罪者扱いのつけを払っています。しかしトルコや、今までいままで会ったことも話したこともないエルドアン首相への敬愛が冷めることはありません。トルコでの投資も継続します。私について嘘の話題を広め、陥れようとする方々にも屈することはありません。私に関連する報道について、聞きたいことがあればどんな情報・書類でも提供する準備が出来ています。敬意をもって皆様にお伝えする次第です。」

■無茶苦茶な計画、キャンセル

ゼンジャーニ氏によるテヘラン市内で行う予定だった数十億ドル規模のプロジェクト中止がされた。中止決定に強い反感を示したゼンジャーニ氏は、「無謀な行為は誰であっても許せない」と話した。イラン出身の実業家レザ・ゼッラーブのビジネスパートナーとして話題に上るゼンジャーニ氏だが、テヘラン市内ですでに基礎工事が始まっているプロジェクトの許可が取り下げられた。

ゼンジャーニ氏は「イラン・グラウンド」と名打たれたプロジェクトにおいて、首都テヘランで天井がオープンテラス式の27階建て複合商業施設建設を予定していた。しかしテヘラン市議会は、先週下した決定の中で、低層建築物が集まる地区に高層ビルを作るわけにはいかないとしてプロジェクトの中止を発表した。

■許すことはできない

プロジェクト中止の決定に怒りをあらわにしたゼンジャーニ氏は、「無謀な行為をしたり、非論理的行動を起こしたりする人は誰も許せない」と話し、法廷に持ち込む姿勢を見せた。

イランメディアの中には、ゼンジャーニ氏が前政府のコネを使って今回のプロジェクトを違法に手に入れたとする報道もある。

イランメディアはまた、ゼンジャーニ氏がマフムード・アフメディネジャード前大統領の離任により政府の後ろ盾を失ったとしている。今回の計画中止は、トルコでの事件やゼンジャーニ氏に関する訴訟とは関係がないものと思われる。

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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:32391 )