収賄捜査、疑惑の数々
2013年12月27日付 Zaman 紙


トゥラン・チョラックカドゥ・イスタンブル県共和国主席検事は、次々と新たに発生する収賄、不正、入札操作の捜査に介入した。

テロ対策法(TMK)10条担当のムアンメル・アッカシュ検事は、これまで著名実業家、高級官僚、エルドアン首相側近を含むとされる30人の逮捕命令を出してきたが、2012年3月来関わってきた捜査から離れることとなった。捜査資料では、約1億リラ相当の不正が確認されたとされている。アッカシュ検事の担当業務は、TMK担当イドリス・クルト検事に引き継がれる予定。その一方、捜査から外れるアッカシュ検事が出した30人の逮捕命令について、現在のところ(その執行機関である)警察が従っていない。検事は司法上の捜査権限を持つにもかかわらず、執行機関である警察は2日間命令を実行しなかった。

■検察による申し立て内容

-イスタンブル県エティレル地区にある10億ドル相当の警察学校の土地が、入札無く4億6千万ドルで或る企業に売却された。同地での建物建設も含め、(国の)損害額は数十億ドル相当と見られる。

-森林省はイスタンブル県スルタンベイリ・パサキョイ森林地における鉱業権をこれまで与えてこなかったが、同社はなんと1ヵ月で取得した。100億ドル相当の鉱業権取得の見返りに、事業の持分50%がパートナーに無償で譲渡され、合弁事業となった。その後、合弁を解消し、パートナーは事業より撤退、残った同社が事業を一手に引き受けることとなった。

-或るメディアグループ傘下の新聞・テレビ事業購入のため、複数の実業家からそれぞれ1億ドルの集金が行われた。

-ペンディキ・ウチャアチ地区周辺に存在する249区画の土地が、カドゥキョイ第3破産債務執行局との交渉で売却が実現した。入札前に下請会社がつくられ、応札した。

-イズミール県ウルラ・ゼイティンエリ近郊の或る土地が手続きを全く経ず、1等地から3等地に変更された。同地では、開発開始前なのに建物の建設が始まった。

-メジデキョイ-マフムトベイ間のメトロ工事入札で不正があった。入札日の数日前に複数の企業トップが集まり、談合を行った。

-更新予定の火力発電所14台が民営化の対象から除外され、或る1社が応札した。

-建築規制に直面する実業家に対し、賄賂と引換えに便宜供与がなされた。

-或る財団に対し不正且つ政治的影響力が行使され、公共用地が譲渡された。この用地には、イスタンブル天然ガス配給会社(İGDAŞ) やイスタンブル公共交通(İETT)所有の土地も含まれていた。当該財団に譲渡された別の公共用地に対し、ホテル建設の要望があり、特定の区画を売却するよう脅迫があった。

-トルコ国鉄(TCDD)によるマルマライ・プロジェクトの一環でイェニカプ駅に「ビュッフェ-ブヴェット-カフェ」がオープンする予定だが、同施設賃貸を巡る入札で不正操作が見られた。この間、検察の捜査に関する疑惑がテレコミュニケーション通信庁(TİB)により確認され、実行にストップがかかった。

-アンカラ-イスタンブル間高速鉄道の入札において、機密情報の漏洩があった。

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( 翻訳者:山根卓朗 )
( 記事ID:32413 )