エジプト: 2013年6月30日以前の経済は崩壊寸前だった
2014年01月10日付 al-Hayat 紙
カイロのカアク(菓子パン)売り(AP)
カイロのカアク(菓子パン)売り(AP)

■エジプト:2013年6月30日以前の経済は崩壊寸前だった

【カイロ:マールスィール・ナスル】

ズィヤード・バハーッディーン副首相兼国際協力相は、以下の通り発表した。「2013年6月30日以前のエジプト情勢は、近年の歴史上初めて経済的な危機に瀕(ひん)し、非常に危険だった。資源と外貨準備高の枯渇、さらには、石油製品、生活必需品、電力の供給における混乱に加えて、経済分野における国際的孤立、生産低迷と将来に対する信頼低下に伴い、経済状況は極めて低い水準だった」

バハーッディーン氏は「6月30日以前の経済成長は大きく下がり、2.1%を記録した。失業率は13.2%に上昇し、全体の赤字は13.7%となり、国内債務は75%に増加していた」と指摘した。さらに「全体的な貧困の基準に基づく貧困率は26.3%に上昇し、外貨準備高は150億ドルにまで減少した。貿易収支の赤字は31.7億ドル達していた」と付け加えた。

彼はおととい(8日)の記者会見で「6月30日以前のエジプト情勢では、経験のある人ではなく政府が信用する人の多くが採用されていた。いわゆる国家の同胞団化であった」と述べ「今日の経済は、直面している幾多の困難にもかかわらず、安定している。この経済状況においては、必要な資源と外貨準備高も充足している。生産の車輪も徐々に回復し回りだし、社会資本分野に資金が流入し、公正、成長、透明性を実現することで、経済と社会の基盤が戻りつつある」と明言した。

バハーッディーン氏は「将来の政府のための計画を現政府が策定する」必要性を強調しつつ、それは「45億ドル規模の開発計画についての諸般の契約」であると指摘した。

そして、昨年の経済動向を検証するために開かれた会見のなかで、彼は「農家の借金を帳消しにし、米の輸出に特別な規制をかける」「住宅省は、住居サービスを得るための特別な条件を発効した」と述べた。バハーッディーン氏は「政府は昨年、600億エジプトポンド(86億ドル)を需要と雇用の刺激のために投じた。またエジプトと湾岸諸国による投資会議には、経済分野に(大きな)影響があった。会議により、エジプト情勢は投資と湾岸諸国の投資家達の活動を促進するものであると確認された」と説明した。

彼は「昨年の追加支出は600億エジプトポンドに達し、国際協力省は中小企業の雇用創出を注視していた」と指摘し「多くの国際機関と、18億ドル規模になる開発事業について契約が結ばれた。政府は、エジプトのインフラに対する長期的需要を満たすための会議を春に招集する予定だ」と付け加えた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:田所眞帆 )
( 記事ID:32536 )