ハーメネイー最高指導者「困難克服には内なる力に頼れ」(2)
2014年01月11日付 Jam-e Jam 紙

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はさらに、「もちろん、どの敵も後退を余儀なくされることはあるかも知れない。しかしだからといって、敵とその戦線について注意を怠ってはならないし、敵の微笑みを真に受けて、それに騙されるようなことがあってもならない」と付け加えた。

 同師は目的を忘れるようなことがあっては断じてならないと強調した上で、「イラン・イスラーム共和国の目的は、イスラームの理想への到達、すなわち人類の物質的・精神的進歩の実現である。堅き信仰心と今ある諸問題に対する明晰な意識、そして敵への注意をもたずして、この崇高な目的に到達することは不可能である」と指摘した。

 イスラーム革命最高指導者はさらに、「私が何度も述べてきたのは、イラン・イスラーム共和国体制の目の前に広がる地平は明るい、なぜなら我が人民は信仰心と明晰な意識、敵に関するしっかりとした知識、そして勤勉と進取の気質を備えているからだ、ということである」と付け加えた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はまた、「われわれの若者たちがチャレンジして解決できないような問題など、どこにあるというのか。環境さえ整えば、われわれの若者はつねに前進を果たしてきた。それもこれも、至高なる神がこの国民に与え給うた才能と能力のお陰である」と指摘、さらに「私が常日頃から当局者らにアドバイスしてきたのは、国が直面する難問を解決するためには、内なる力に注意を向けよ、外にばかり目を向けてはならない、ということなのである」と付け加えた。

 イスラーム革命最高指導者は、国際的領域に積極的に参加すること〔の意義・必要性〕について疑問を呈するものでは決してないと強調しつつ、「しかしわれわれが期待すべきは、神の助け・支援と国民・国家の内なる力に対してである。こうした視点こそ、〔外からの脅威に直面した際の〕国の保険となるのである」と指摘した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は続けて、イラン国民について敵はこれまでつねに誤った理解をしてきたと指摘した上で、次のように述べた。「われわれの敵は今、あたかもイラン国民が制裁圧力の結果、両手を上に上げて降参したかのように話している。しかしこれは間違いである。なぜならこの国民は、降参の合図に両手を上げるようなことをする国民ではないからである」。

 同師は、イラン国民は今日よりも厳しい状況下にあっても降参するようなことはなかったと強調した上で、次のように指摘した。

この事実の明らかにして否定することのできない例が、8年間に及ぶ聖なる防衛〔=イラン・イラク戦争〕に存在する。聖なる防衛では、世界のすべての大国、当時の東側も西側もともに、犯罪者サッダームを支援し、イランの国民と国家に対して敵対的な行動を取った。しかし国民の堅き信仰心と意志、そして内なる能力を発揮せんとする毅然とした決意によって、神の助力が実現され、〔イランを縛り上げてきた〕ヒモは一つ一つほどけ、バアス体制とその支援者たちは国際的な恥辱にまみれて、後退を余儀なくされたのである。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はその上で、「今日でも、諸問題の解決は敵の敵意との対峙と国民の抵抗、内なる力と至高なる神への信頼によってのみ、実現可能なのである」と強調、さらに「決意を固くし、抵抗の精神を見せる国民に直面した場合、敵は後退以外に為す術はなくなる。制裁圧力が原因で、イラン国民が交渉のテーブルに就いたという考えはまったくの誤りである。イラン国民は敵のこの誤りを木っ端微塵にしてくれよう」と付け加えた。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:32581 )