ゲズィ「赤いドレスの女性」に催涙ガスの警官、処分へ
2014年01月15日付 Radikal 紙


起訴状には、警察官ファーティフ・ゼンギン氏が、一切注意を喚起せずに職務に反する行為を行ったことが明らかにされ、至近距離から焦点を定め(赤いドレスの女性の)スンゲルさんに向けて催涙ガスを発射したことが記載されていた。

ゲズィ公園運動のシンボルとして称される「赤いドレスの女性」であるジェイダ・スングルさんに催涙ガスを発射した警官の裁判が開かれた。イスタンブル共和国検事のアドゥナン・チメン氏によって作成された起訴状には、23歳の警察官ゼンギンについて「職務を乱用した」容疑で2年の懲役を求刑した。検事は同警官の解雇を要求した。

■「一切警告を発しなかった」

ミッリイェト紙のムサ・ケスレル記者が報道した2014年1月9日付の起訴状によると、2013年5月28日でイスタンブル工科大学タシュクシュラキャンパス周辺やゲズィ公園で大人数が参加したデモが行われた。この地区の警備を行っていた警察官ゼンギンはジェイダ・スングルさんや周囲に対して一切警告せずに催涙ガスを浴びせた。検事局の見解によれば、同警官が前述のような行為をし、「社会事件で警備にあたる職員の行動様式と基本に関する指導規則」と 「催涙ガス及び装備品の使用規則」に反する行動をとったという。

起訴状ではアドゥナン・チメン検事が専門家の調査書にも注意を払いながら、警官の罪となる行動について詳細に説明した。検事によれば、警察官ゼンギンはスングルさんに1メートル以内にまで近づき、彼女の顔に向かって、警告もせずに催涙ガスを発射した。そして催涙ガスを浴びたスングルさんが後ろ向いたのにもかかわらず、ガスを浴びせ続けた。同様に、他の市民にも催涙ガスを浴びせ、さらには彼らを蹴とばした。スングルさんは、事件前後で威嚇行為を行っていないのにもかかわらず、このような仕打ちを受けた。

■シンボル化

タクスィムのゲズィ公園で事件が起こった初日、ロイター通信のオスマン・オルサル報道官が撮影した「赤いドレスの女性」写真が(ゲズィ運動の)シンボルになった。写真がメディアで取り上げられた後、「赤いドレスの女性」がイスタンブル工科大学、都市地域計画学科で助手をしているジェイダ・スングルという人物であることがわかった。 スングルさんは「この問題が、自分自身、そしてこの写真を通じて印象づけられるのを望んでいない」と述べた。また「ここには多くの人がいました。彼らもガスを浴びました、私と何の違いもないのです」と発言した。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:小幡あい )
( 記事ID:32590 )