司法への介入の証拠
2014年01月27日付 Zaman 紙

ベキル・ボズダー法務大臣をはじめとして、ケナン・イペキ法務省次官、ムスタファ・トプラク・イズミル県知事、アリ・ビルカイ警察署長らがイズミルにおける汚職捜査に対して行った介入の記録が明るみに出た。

イズミル県共和国首席検事局特別捜査部によって、ベキル・ボズダー法務大臣について司法の独立を犯した罪で調書が準備された。1月14日に法務省に送られた調書では、港湾局の捜査で検事や警察に干渉が行われたこと、これが次官や大臣自らによって行われたこと、ボズダー大臣が「司法業務への干渉を意図した罪」を犯したことが示されている。

タラフ紙の報道によると、イズミル県共和国首席検事局特別捜査部の文書として法務省の公的記録に含まれる14ページの調書の補遺に、32のファイルから成るイズミル県の捜査文書がある。

ベキル・ボズダー法務大臣が同省の役職に就いた際の最初の業務がイズミル県の捜査であり、当時のイズミル県共和国首席検事であったヒュセイン・バシュ氏に連絡して捜査に干渉したこと、「捜査を検事から奪え、お前が調べろ」と言ったこと、このため司法業務への干渉を意図した罪だとみなされる行為を行ったことに関係する見解が調査書に示されている。ファイルの中には音声記録も存在する。

■政権は現行犯で捕まった

ビュレント・テズジャン共和人民党(CHP)副党首は、国会で行った記者会見で調書を示しながら内容に関わる情報を伝えた。ビュレント・テズジャン副党首は、調書では大臣にまで伸びる一連の計画的介入が問題になっており、一斉捜査が始まる前に介入が行われていたと述べ、次のように話した:「3年来続く捜査に、ケナン・イペキ次官、イズミル県知事、イズミル警察署長、密輸・組織犯罪対策局長、法務大臣が介入しているのです。政府側が深刻な不安の中にいることがわかります。不安の原因の中にはトルコ大国民議会における緊張もあります。この原因は裁判官・検察官高等委員会(HSYK)の背後にもあります。政権は明らかに罪を犯し、現行犯で捕まりました。これは明らかに罪です。法務大臣殿に申し上げます、閣僚4人の調書と一緒にご自身の調書も至急トルコ大国民議会に送ってください。このような事件であっても法務大臣にその任が与えられているのです。」

■明らかになった

ビュレント・テズジャン副党首は、ボズダー大臣に閣僚4人と自身の調書を至急トルコ大国民議会に送るように要請した。ボズダー大臣については、調書を準備 した検事が港湾局の捜査を指揮したアリ・チチェキ共和国検事であることがわかった。イズミル県共和国首席検事職からサムスン県に左遷されたヒュセイン・バシュ首席検事は、ケナン・イペキ法務省次官に関する調書を準備し、裁判官・検察官高等委員会(HSYK)に送ったことが判明した。

■司法への圧力の記録

ビュレント・テズジャン共和人民党副党首は、イズミル県の汚職捜査で、法務省次官が捜査を終わらせるために検事に連絡を取り、その後ベキル・ボズダー法務大臣が任期に入った頃に行われた会話が記録されていると述べた。2011年1月31日、イズミル県で汚職捜査が始まり、始まる前に捜査に介入が行われたと言うテズジャン副党首は、次のように続けた。:「その晩、圧力が始まります。ケナン・イペキ次官、イズミル県知事、イズミル市警察署長、密輸・組織犯罪対策局長、ベキル・ボズダー法務大臣が干渉しています。会話の一部が記録されていました。」

■「ひどい結末になるぞ」

テズジャン副党首が記者会見で読んだ調書に含まれる音声記録は次の通り。

ケナン・イペキ次官:(ヒュセイン・バシュ首席検事に連絡)検事を変えないならひどい結末になるぞ。

アリ・ビルカイ・イズミル県警察署長:(ボラ・キョプルル財務担当局長に電話。キョプルル氏が会話を携帯電話で録音)検事がその件について何か聞いてきたら、調査していますと言うんだ。だがいかなる捜査も君たちは行わない。

ボラ・キョプルル財務担当局長:ですが検事はこの件を追っていますし、これは司法業務です。

アリ・ビルカイ:そうだ、我々は捜査するが必要なことはしないんだ、わかったか。捜査はするが捜査にその男を入れない。他の人間を送らない、わかったか。

ムスタファ・トプラク・イズミル県知事:(声が背後に入っている)絶対にな。

アリ・ビルカイ:知事殿の命令は絶対だ。ちょっと待ってくれ。

ムスタファ・トプラク:今こういう事はもう国の問題になっている。イスタンブルでも同じことが起きた。言うんだ、命令は届いたと。それに沿って動いていると言うんだ、検事に。

■「裁判所の通達があります」

ボラ・キョプルル:裁判所が出した通達がありますし、検事は個人的にこの件を追及するでしょう。行政の問題と司法の問題があります。

ムスタファ・トプラク:一体全体どうやってそうなるんだ、理解できないよ。検事が自分で追跡するというのならすればいい、我々の扉は開いているし来ればいい、チャイを飲んでどこかへ行くだろうよ。通達を与えるんだ、全職員に『通達は届いた、それに沿って動いている』と言うんだ。ありとあらゆる県があるんだ、検事が立ち上がってすべての県をまわるというのか?アンカラの明確な姿勢はこれだ、お分かりいただけたかな?アンカラ、アンカラねえ。俺がこう言ったようにみんな言ってるよ、わかったか?

ベキル・ボズダー法務大臣:(ヒュセイン・バシュイズミル県共和国検事に電話)捜査を関係首席検事から奪え、捜査はあんたが指揮するんだ。

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( 翻訳者:小川まどか )
( 記事ID:32716 )