レバノン:廃棄物処理場をめぐる抗議行動
2014年01月24日付 Al-Nahar 紙


■「ナーイマ埋立地閉鎖キャンペーン」:抗議行動は継続しており、現場での諸措置について発表する予定

【本紙、国営通信】

少し前、指導者の一人であるアジュワド・アイヤーシュ氏は、「ナーイマ埋立地閉鎖キャンペーン」を立ち上げ、デモ参加者達はその要求を実現させるため平和的な活動を続けている。

「ファラフ・アター」協会のマルハム・ハルフ会長は、デモ参加者の声明をいかの通り読み上げた。「金曜の午前6時5分、デモの現場に治安部隊が大勢押し寄せてきて、活動家達が眠っているテントを破り、彼らを引きずり出した。そして8時5分には、憲兵隊がナーイマ地区の区長の家の前に現れ、アジュワド・アイヤーシュ氏を呼び出した。その時彼はコーヒーを味わっている最中だった。憲兵は同氏を令状や法的根拠もなく逮捕し、警察署に連行した。その際、アイヤーシュ氏は隊長から正当化できない侵害行為を受けた」

また声明は、以下のように続けた。「ナーイマ埋立地を閉鎖するよう求める平和的活動の後に起きたこのような行動に対し、以下の通り表明する。当局は、民衆を治め、公共の健康やわれわれの子孫を守るための人々の基本的権利を保障することに失敗した。また当局は10カ月もの間組閣に失敗した。そして、当局の権力の及ばない多くの地域の治安確保に失敗した。この当局が、平和的活動家を抑圧するために現れ、やってきたのだ。そして、当局は法の適用を求める非武装の市民に権力を振りかざし、法的根拠なしに彼らを逮捕したのだ。

デモ隊への対応にすら姿を現さない当局が、何の法的正当性も、根拠もなくデモ隊を弾圧するために現れたのである。昨日発表された、民衆の平和的活動を支持する旨の諸般の声明は歓迎するが、以下の点で不十分である。

1-2015年1月17日の最終的な閉鎖に至るまで、埋立地の使用をスクラップ置き場に制限する旨の言及がないこと。
2-埋立地の利用をスクラップ置き場に制限するにあたって、独立の環境専門家およびデモ隊による監視委員会を組織しなくてはならないとの言及がないこと。
3-首相、関係閣僚のいずれもこの問題への関心を表明しておらず、決定権や権限のある者による約束を当局が順守していないこと。いかなる高官も、開発建設評議会に対し契約内容に基づき埋立地の使用をスクラップ置き場に限ることを順守させていないこと。

このような現実を前にわれわれは以下を要求する。

われわれはアジュワド・アイヤーシュ氏を即座に無条件で釈放するよう求める。同氏は、恣意(しい)的に、そしていかなる法的根拠もなく逮捕された。またわれわれは、デモ隊の者全員への法規則を逸脱したすべての者を告発する権利を留保する。

われわれは当局者に対し、埋立地をスクラップ置き場としてのみ使用するとの制限を順守し、当局が明言し、あらゆる典拠を通じて発表したこの誓約を実行することを保障するよう求める。なぜなら現在埋立地に入っているトラックはあらゆるゴミを何の対処もなくでたらめに積んでおり、このことは当局者たちが昨日誓約したことに価値がないことを意味しているからだ。

われわれは平和的活動家を抑圧する、最低限の法適用や当局の眼前での違反行為をやめさせることができない当局の、異常かつ正当化できない行動を遺憾に思う。われわれは、こうした事実を、レバノン世論にさらす。これらの事実は、二重基準を弄(ろう)し、国民の安寧に及ぶ危険に何の関心も示さない、原則と権利を無視する当局の姿を示すものである。

そして声明は最後にこう述べている。

「座り込みは継続する。そして、危険を予防し、子どもたちの健康を守るための、現場での次なる諸措置を発表する予定である」一方、バッサーム・カンタール氏は「今回で埋立地の閉鎖を約束し、使用が再開されたのは6度目である。来年の埋立地閉鎖時期は、開発建設委員会が代替埋立地の設立を宣言するまでの間のうその約束である」と述べた。

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( 翻訳者:木戸皓平 )
( 記事ID:32720 )