スペイン政府、500年前に追放のユダヤ人に「国籍あげます」
2014年02月15日付 Hurriyet 紙


スペイン政府は1492年にスペインから追放され、その多くがバルカン諸国やアナトリアに移住したセファルディム・ユダヤ人に対して国籍を認めるための法案を承認した。

イズミル・ユダヤ教徒財団の会長サミ・アザル氏は、この決定に対し次のように語った。「これは遅すぎる権利である。しばらくの間、問題となっていたし、今日までパスポートの二重国籍の権利を獲得するために申請する人もいた。しかし、今日まで誰一人としてスペインに移住し、定住するための申請をした人はいなかった。パスポートを持っている人でさえとても少ない。皆現在の暮らしに満足しているのだろう。」
イスタンブルに18,000人、イズミルに1,100人、つまり300から350世帯のセファルディムがトルコに住んでいることを明らかにし次のように述べた。
「チャナッカレ、アンカラ、メルスィン、アンタルヤでは、それぞれ2、3家族が生活している。パスポートのためにわずかな数の申請があったと聞いた。しかしその理由は、一種の第二パスポートとしての位置づけである。しかし私が知っている限り今日までスペインに戻り、定住した者は誰一人としていない。」
法案が、国会を通過し法制化されることになったとしたら、セファルディム・ユダヤ人は正式にスペイン国籍を獲得したことになる。この法律を、トルコ国籍となっているセファルディムを含め、約3、500、000人が利用するだろうとされている。
スペインメディアによるとイスラエルから500,000人がスペイン国籍取得を申請するとみられている。
スペインのアルベルト・ルイズ・ギャッラルドン法務大臣は、この法案によってスペインの歴史的過ちを正したいと語った。
ユダヤ教信徒連合の執行部もスペイン政府が出した決断に満足していると語った。
スペイン王フアン・カルロス一世もスペイン系ユダヤ人がこの国の芸術や科学、交易面において多大なる貢献をしてくれたと述べ、「彼らを誇りに思っている。」と続けた。
この進展は、当時スペインから追放されたムスリムの人々の状況に関する検討にもつながった。スペイン左派政党とムスリムらは、同じような便宜が、当時キリスト教への改宗を強要されたのち国外追放されたモリスコ・ムスリムの人々に対してもはかられるよう求めた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:32975 )