Mehmet Y. Yilmaz コラム:票欲しさに、目が見えなくなった人々・・
2014年03月29日付 Hurriyet 紙

インターネットに、ふたたび「盗聴テープ」がアップされた。

この最新のテープの声の主は、アフメト・ダヴトオール外相、国家諜報局ハーカン・フィダン政務次官、フェリドゥン・スィニリオール外務政務次官、ヤシャル・ギュレル参謀本部副本部長だといわれている。そこで、何が語られているかは、ここでは書かないでおこう。だいたい、これに興味をもった人々は、昨日のうちに、インターネットでテープを聞いただろう。一部の報道サイトでは、録音を文字おこしして、文章にして公開した。

ここでは、簡単にその概略をのべておこう。シリアと戦争に持ち込むには、(シリア領内にあるトルコの飛び地である)スレイマン・シャー廟を口実にするということ、「必要ならトルコに向けて8発のミサイルを撃ち込むようにさせて」、軍事行動を行う環境を整えることが話されている。

まず驚かされるのは、このような重要な会議さえ、十分な完全上の対策を取らずにやっている、ということだ。
だれが盗聴したにせよ、これほどの人々が、このような会議を、何の手立ても講じずに行っていることに、(盗聴した方が)驚いたに違いない。
一方、これをだれがやったのかはわからない。ギュレン教団なのか、シリアの諜報機関なのか、第三国の諜報機関か?
それが誰であれ、これが、トルコの安全保障への大きな攻撃であることは確実だ。
会議を開いた方の人々が、その危険を考え、必要な対策を講じるべきだった。
アンカラで、外からの盗聴ができないような場所を確保することは、これほど難しい、というわけか。
国家諜報局や軍の諜報機関はいったい何をしているのか。彼らの仕事は、盗聴を感知し、それを防ぐことではないのか。

別の問題は、選挙に勝つためなら、国を戦争に巻き込んでもいいという考えだ。
選挙の票ほしさに、そのために人が死ぬこと、トルコをシリアの底なし沼に引き入れ飲み込まれることさえ、計算にいれないのだ。

収賄疑惑から逃げ切り、捜査を隠ぺいし、選挙後に国会が召集されたときには国会議員たちの注意をシリアとの戦争問題でそらさせることが、何より重要というわけだ。
全ては、政権が、今日まで何の恐れも抱かずに行ってきて略奪の秩序を守るために!
そのためなら、国の将来も、人の命も、歯牙にもかけない!
(後略)

[訳者注:You TUBEにアップされたこの盗聴テープが理由で、3月27日来トルコでは、You TUBEへのアクセスが遮断されている。〕



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:33348 )