米上院、イラン新国連大使の入国拒否法案を可決
2014年04月09日付 Jam-e Jam 紙
アブーターレビー氏
アブーターレビー氏

【同紙1・2面:政治班 モスタファ・エンテザーリー・ハラヴィー】米議会上院は、反イラン的な措置を続け、我が国が国連常駐イラン代表としたハミード・アブーターレビー氏には米国に入国する権利がないとの法案を可決した。米上院議員らは、アブーターレビー氏が58年(西暦1979年)の在テヘラン米大使館占拠事件に加わっていたことをその根拠に挙げている。

 ハミード・アブーターレビー氏の入国を禁止する法案は、テッド・クルズ共和党上院議員によって提出されたもので、挙手による採決により、上院の過半数の賛成を得て可決された。同議員は月曜日(4月7日)に、上院議会における演説で、アブーターレビー氏を国連大使として選出したことは、米国を故意に、また、あからさまに侮辱するものだとし、「これは、外交面での配慮として適切な時宜ではない」と述べた。

ニューヨーク州選出のチャック・シューマー民主党上院議員[※]も声明を発表し、ハミード・アブーターレビー氏の米国入国を禁止する法案を支持して、こう主張した。

我々は、彼(アブーターレビー)や彼のような者たちがこの国に入って来る前に、彼らに対し門戸を閉じなければならない。この法案を成立させるのは正にそのためである。

[※]チャック・シューマー議員は民主党重鎮で移民改革法案を主導したほか、亡命者のビザ発給のための移民局への働きかけなどにも大きな力をもつことで知られる。楽天から米ヤンキースに移籍した田中将大投手が米キャンプ入りに間に合うよう早期ビザ発給を働きかけたのも同議員であったと報道された。

 勿論、上院で可決された法案が執行されるには、バラク・オバマ米国大統領の署名が必要であるが、ホワイトハウスの見解と同国上院議会における過大な主張には、大きな相違があるようには思われない。というのもこれに先立ち、米国務省のメアリー・ハーフ報道官が、「米国は、ハミード・アブーターレビー氏がイランの国連大使に任命されたことに対する深い憂慮の念をイランに伝えた」と述べていたからである。

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