ロシアとの天然ガス値下げ交渉はじまる
2014年04月20日付 Milliyet 紙


トルコは、イランと交渉した後ロシアとの天然ガス値引き交渉の場についた。エネルギー天然資源大臣であるタネル・ユルドゥズ氏は、「ロシアとの間で行われた交渉・合意は来月以降における価格改正の権利を生んでいる。これに関する我々の要求をロシアと天然ガス大手ガスプロム関係者に伝える」と述べた。

■ロシアとの天然ガス値下げ交渉はじまる

トルコはこれまでロシアから天然ガスを民間で約306~308ドル、石油パイプライン法人(BOTAŞ)の仲介で約406~410ドル程の価格で取引しているが、欧州との価格の差を少しでも縮めたいと考えている。ロシアとの天然ガス値引き交渉の場ではサウス・ストリームを通じてパイプライン距離を短くすることができるトルコが選択肢を提示することが期待されている。

ユルドゥズ大臣は電気供給組合(ELDER)総会前に報道陣からの質問に応じた。同大臣は、ロシアから購入する天然ガスの値段に関して値下げを要求するのか否かについて質問を受け、次のように答えた。

「ロシアとの間で行われた交渉・合意は来月以降における価格改正の権利を生んでいる。これに関する我々の要求をロシアと天然ガス大手ガスプロム関係者に伝える。我々の取引価格は欧州諸国の取引価格に近づいてきてはいるがまだ改善の余地があると思われる。ロシアとの合意がそうした権利を生んでいる。なぜならその合意の中に価格改正権利の項目があるのだ。いつものように非常に友好的な形でこの問題を解決できると信じている。現在、我々は国内に赤字で石油を供給している。国民や企業に影響や不安を与えないよう取り組んでいる。我々の負担が大きいことはすでに知られているが、このロシアとの値引き交渉はこの費用[減]に対して重要な役割を果たすことは明らかである。」

■トルコ、値下げを求む

トルコは、現行ではロシアの天然ガスを民間では約306~308ドル、BOTAŞの仲介では約406~410ドル程の価格で取引している。 一方、欧州における最大の顧客であるドイツは360~370ドルで取引をしている。トルコとドイツでは30~40ドル程もの差があるのだ。そのため、トル コ側がまずはこの差を埋めるよう求めることが期待されている。トルコの希望値引き率を今後の会議でガスプロムに対して提示することが期待されている。トル コ側のロシアに対する値引き交渉ではサウス・ストリームを通じた経路の短縮が可能なトルコが選択肢を提示すると見られている。

■最も高価な天然ガスはイランから

トルコは、2014年以降天然ガス1000立方メートルを主な供給先と以下の価格で取引している。

国名        価格(ドル)
ロシア       406~410
イラン       520
アゼルバイジャン  380

■取引保障

ロシアからの天然ガスを欧州に運ぶ経路がトルコ領土を通過した場合、ロシアが値引き率を上げる可能性があることが明らかとなった。トルコがロシアから輸入する天然ガスの量増大の保障、ロシアのガス採取量の減少が値段を決める上でうまく影響するとされる。イスラエルも視野に入れた代替案を明示し、今現在イランから輸入しているBOTAŞが、今後満期を迎える天然ガス契約の更新を保障することもロシアからの天然ガスの値引き幅を広げる鍵のひとつである。

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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:33558 )