修道院修復後に、観光客誘致へ
2014年04月20日付 Milliyet 紙


ギレスン県シェビンカラヒサル郡にある聖母マリア修道院の修復工事は今年中の完成と、旅行者への公開が計画されている。

ギレスン県のヒュセイン・ギュナイドゥン文化観光局次長は、郡のカヴァディビ村付近にあり、岩の中に作られた修道院としてはトルコで2番目に大きい修道院である聖母マリア修道院の修復工事が2006年に始まったと述べ、「修道院は、プロジェクト開始から3年で現在の状態になった。これまでにも一時的な立入り許可はしてきたが、工事を今後短期間で完了させ、信仰心ある観光客に公開することを目的としている」と述べた。

ギレスン博物館のフルスィ・ギュレチ館長も聖母マリア修道院は紀元2世紀から使用されていると考えられているとして、次のように述べた。

「ローマ時代、キリスト教は200年間禁止されていた。禁止されていた間、キリスト教の聖職者たちは、静かな片隅で、ここにある修道院のような岩場の中にある場所に籠り、礼拝所を作り信仰に努めていた。我々は2006年に修復のためのプロジェクトを始めた。2011年にもここで発掘作業を行い考古学の謎を解明しようと努めた。発掘を終えて、入札を行い、2012年と2013年にも入札は続いた。2014年に入札と修復が完成するだろう。修道院は4階の構造を持っている。1階は公衆の風呂とトイレがある。そのすぐ上には、台所と見習いの食堂スペースがある。もう一つ上の階はというと、教室と、見習いと聖職者たちの寝泊まりする部屋がある。そして最上階には祈りを捧げる教会がある。修復もこの形で本来の構造に沿って行われている。さらに、修道院に上れない人のために岩場の奥にチャペルもある。2014年にこの場所の修復を完了し、観光客への公開を考えている。

■バルトロメオス総主教と会談

ギュレチ館長は、プロジェクトを準備している時、歴史芸術研究員と共にフェネル・ギシリア正教会を訪問し、パトリック・バルトロメオス総主教と会談した事も述べ、次のように続けた。
「フェネル・ギリシア正教会を訪問し、バルトロメオス総主教と会談した。この場所に関する記録を入手しようと努めたが、あまり多くの情報は得られなかった。私たちは、それでも元の構造を基本として修復を完了させ、観光客を誘致しようと計画している。スュメラ修道院がそうであるように、聖母マリア修道院の重要性もここにある。これらは同一の建築様式で同一の地形に作られている。困難な岩場の中腹に作られた素晴らしい建築物だ。文化観光省のデータによると、岩の中に光を取り入れたスュメラ修道院に続く2番目の修道院が、ここである。この点からも、シェビンカラヒサル郡は、信仰をテーマにした観光から見ても重要な場所である。この修道院の他にもとても重要な教会がある。それら教会の修復も速やかに始める予定だ。」

■スュメラ修道院と同様の重要性

フルスィ・ギュレチ館長は、修道院の紹介のために様々な取組みを行っているとして、「いろいろなシンポジウムで修道院を考古学会に紹介している。また、旅行業者やツアー企画会社向けにパンフレットを送るなどして、シェビンカラヒサル郡におけるトラブゾンのスュメラ修道院のように重要なものであることを示したい」と語った。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:33567 )