保健省「ハロー182予約ダイヤル」にセキュリティーホール?
2014年04月27日付 Radikal 紙

病気にかかった人々がより早く診察予約をとれるように、保健省により設置された「ハロー182予約ダイヤル」に、情報漏洩の穴があることが分かった。このダイヤルで国民ナンバーを使用すると、あらゆる種類の健康に関する情報へアクセスできるのだ。

保健省に属する病院や事前診断クリニックでの予約を待つ長蛇の列や混雑対策に取り組む保健省は、2年前に電話での予約システムを導入した。このシステムは、病気にかかった人々や医療関係者を安心させた。しかし、このシステムでとても重大な情報漏洩の穴があることが判明した。「ハロー182予約ダイヤル」を使って、国民ナンバーを知っている人々の健康に関する情報へ容易にアクセスした人がいることが明らかになったのだ。特に、離婚した夫婦のうち一人が、元配偶者の現住所をつきとめ、健康についての個人情報を手に入れるためにこのダイヤルを使ったことが確認された。
更にこの状況は、病院前での暴力沙汰にまでいたった。しかし、国民ナンバーだけでなく、各人へ個人セキュリティ番号を尋ねさえすれば、この問題は発生しなかったはずだ。インターネット上でとれる予約では、「個人セキュリティ番号」が使われているが、ハロー182予約ダイヤルでは、この単純なシステムが実施されていない。驚くべきことだ。

■検事局への申請

情報漏洩の被害にあった人々からの病気権利局への苦情が増えているため、病気権利局局長が保健省へ状況を報告した。しかし保健省も対策をとらなかったことから、病気権利局は、個人情報を法律に反して提供することあるいは入手することは、プライバシーの侵害であるとしてイスタンブル共和国検事局へ訴えを起こした。
病気権利局のオルハン・デミル局長は、この件に関して以下の情報を提供した。
「このシステムでは、名前、名字、国民ナンバーの他には何の情報も求めない。この情報によって、誰がどの病院で予約を取っているか知ることができる。これは間違いなく醜聞だ。夫との離婚を望む女性たちが、暴力の可能性に晒され夫から隠れようとつとめている。しかし、夫はハロー182予約ダイヤルに電話をして、妻が治療のためにどの病院に予約をとっているかを知る。多くの女性が病院の前で元夫から襲われた。多くの苦情が来ている。」

■あなたは犯罪に加担していませんか?

自身もこのシステムを試しに使用してみたことを述べたデミル局長は、以下のように続けた。
「一週間前に、私も(ハロー182予約ダイヤルに)電話した。『友人がどの病院でどのような治療を受けているか知りたいのです』と言うと、相手は私の友人の国民ナンバーを尋ねた。国民ナンバーを答えると、オペレーター担当者は私の友達が以前カーヌーニー・スルタン・スレイマン病院の泌尿器科で治療を受けていること、さらに彼が現在、イェディクレ呼吸器科病院で禁煙治療を受けていると述べた。私は担当者へ、『あなたはこの情報を与えることによって、犯罪に加担していることに気づいていますか?』と質問すると、決められた規則に基づいて、この情報を教えているのだと答えが返ってきた。友人は、不妊治療を受けているが、治療を受けていることを夫にさえ隠していると言った。」

■名前、名字、国民ナンバーだけで事足りる

私たちもシステムを試した。同僚の個人情報を使って通常手術のクリニックの予約を取ることを試してみた。オペレーターは名前、名字、国民ナンバーを尋ねた。私の友人の情報を与えた。2014年4月24日の11時48分からサマトヤ教育研究病院のクリニックの予約を取った。最後にオペレーターに過去にどの病院で治療を受けたか尋ねると、オペレーターは私へ2013年7月19日にオクメイダヌ病院で歯の治療の予約を取ったのが一番最後だと述べた。こうして、私は同僚の個人医療情報を得ることができた。

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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:33663 )