どうなる、ギュレン個人の取り調べ
2014年04月30日付 Hurriyet 紙


アメリカに住んでいるフェツフッラー・ギュレン氏の引き渡しの手続きを始めたというレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の発表後、「ギュレンに関する調査はあるか?」という質問が、現在の話題になった。

アメリカとトルコ両国間には犯罪者の引き渡し協定がある。トルコは国際逮捕手配書(国際レベルでの捜査決定)に訴えかけることなく、この合意に依拠して、アメリカ側からギュレンの引き渡しを請求しうる。しかし上述の双方のことを行うには、当該人物に対する裁判所の決定が必要である。アンカラ首席検事局がギュレンについて捜査を開始したとの主張がメディアに現れたのを受けて、ギュレン氏の弁護士アドゥナン・シェケル氏は昨日の午前、アンカラ裁判所に来て、依頼人について、「トルコ共和国政府を転覆したり、職務遂行を部分的または全面的に妨げようと試みて組織を設け、指導した」との罪状で捜査が存在するか否かについて尋ねた。

■UYAPに記載はなかったけれども

シェケル弁護士には、ギュレンについて続けられていた捜査に関して国内司法ネットワーク情報システム(UYAP)にデータはないとの回答を受けた。シェケル弁護士は、渡された書類を持って、憲法秩序に対しておかされた犯罪捜査局の責任者ヴェリ・ダルガル首席検事と面会した。シェケル弁護士は、ダルガル首席検事が、セルダル・ジョシクン検事によって進められている捜査があるとの情報提供を受けたと明らかにした。これを受け、同弁護士はジョシクン検事と面会した。

■通達を送った

シェケル弁護士の情報によると、ジョシクン検事は、サカルヤに住んでいるチェンギズ・Oという名前の市民が、三月に「公正発展党(AKP)とフェトフッラー・ギュレンのテロ組織」との申請状を提出したと明らかにした。本紙に語ったシェケル弁護士は、以下のように述べた。

「サカルヤ在住の市民が行った告発は、まず一般捜査局のアフメト・アクギュル検事に伝わった。アクギュル検事は、この告発を担当外と判断し、ファイルを憲法秩序に対しておかされた犯罪捜査局に送った。書類を受け取ったジョシクン検事は、サカルヤ在住の市民の申請の中身を調査するため、4月9日にテロ対策部門局に通達の書類を書いた。告発者の証言をとるため、通達を行った。シェケル弁護士は、ジョシクン検事に、捜査開始の情報がなぜUYAPで閲覧できないのかを尋ねた。同弁護士は、実施されたすべての捜査のファイルが直接UYAPに入力されるわけではないとの同検事の発言を明らかにした。

■秘密なら法律に背いている

ギュレンの他の弁護士である、ヌルッラー・アルバイラク氏は、アンカラ共和国首席検事局に対し行った申請の中で、依頼人に関して進められる、いかなる捜査も存在しないとの回答を得たとし、以下のように述べた。

「巷間言われているような、依頼人に関する捜査は全くなかった。UYAPでも、依頼人に関する捜査データはなかった。申請状を提出して、依頼人に関する捜査の存在の有無を尋ねた。ただここで私たちが受けた回答では、“職権乱用”に関し告発があったこと、この件では立件されないことが、明らかになった。UYAPにデータ入力されず、密かに進められている捜査があるのかは、知らない。もし、秘密の捜査が行われているのなら、これは、法的にも、倫理的にも適切なことではない。」

■ギュレン問題に答えず

エルドアン首相が、ギュレン引き渡しの手続きに向けて法的措置を始めていることを発表した後、アメリカ国務省報道官のジェン・サキ氏に送還問題について質問が向けられた。政治的理由に基づく引き渡し請求に関しては発言を行わないとしたサキ報道官は、「このことは個人のプライベートに関わることだ」と答えた。また「ギュレンはアメリカ国民ですか?」という質問には「これに関しては答えられません。しかし、アメリカ国民とは思わない」と返答した。

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( 翻訳者:岡田 唯 )
( 記事ID:33717 )