トルコ・イスラエル関係、正常化へ
2014年05月03日付 Radikal 紙

トルコ・イスラエル関係における緊張は解かれ、正常化に向かいつつある。マーヴィ・マルマラ号事件の謝罪と補償の承諾に続き、トルコは在テルアヴィヴ大使を任命する予定である。

イスラエルとの関係において、新たな時代がはじまろうとしている。9名のトルコ人が殺害されたマーヴィ・マルマラ号の襲撃事件を受け、断交状態にあった二国間関係において「正常化」に向かう進展が見られている。外務関係者は相互合意に至った。イスラエルは謝罪に続き、保証要求も承諾した。トルコ側が最終声明を発表する一方、イスラエルではベンジャミン・ネタニヤフ首相の承認が待たれる。引き続き合意文書の各国議会における承認と、相互に派遣される大使の任命が予定されている。

マーヴィ・マルマラ号事件の後4年間、最低の状態にあったイスラエル-トルコ関係が復活しようとしている。しばらく継続していた話し合いももはや終結した。トルコは「平和」のために3つの条件を提示した。イスラエルはまず「謝罪」を行い、2番目の条件である補償も承諾した。合意によると、イスラエルは被害者へ 2100万ドルの補償金を支払う。これと引き換えに、作戦を指示したり参加した兵士たちに対する裁判が取り下げられる。

■公式承認が待たれる

トルコ-イスラエル間合意の発表にあたっては、イスラエルのネタニヤフ首相による公式承認が待たれている。イスラエルの内政の進展に加えて、ファタハとハマスの和解がネタニヤフ首相の足取りを重くする要因となっていた。アンカラ政府の最終的な会見のあと、イスラエルの返答が待たれている。ネタニヤフ首相が近く承認の署名をすると予想されている。ネタニヤフ首相の承認の後、「合意文書」がトルコ・イスラエル両国の国会承認に提出される。

合意文書の国会承認は両国関係の「正常化」に際しての障害を取り除く。まず第一歩として大使の任命が行われる。合意の可能性に対し、就任する大使が既に明らかであると話題になっている。この任命の時期は、遅くても6月中旬までに行われると推測されている。

トルコがイスラエルに対し提示した3つ目の条件は、ガザに対する制裁の解除であった。大使の着任にあわせて、ガザへ人道支援隊が送られる予定である。エジプトのシシ政権はガザ国境を閉鎖している。この支援はイスラエルの承認でもって、赤十字を通して実施されると言われている。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:吉岡春菜 )
( 記事ID:33743 )