内務省、殺害された国境警備兵の遺体返還に向けて努力
2014年05月11日付 Mardomsalari 紙


【政治部:クーロシュ・シャラフシャーヒー】国境地帯の不安定化は、イランが直面する〔主要な〕問題の一つとなっている。実際、こうした地域ではテロ組織や悪党どもによるテロ活動が散発している。

 少し前にも、「ジェイショル・アドル」と呼ばれるテロ組織が、非人間的な所業に手を染め、我が国の国境内部に侵入して、5名のイラン人国境警備兵を略取するという事件が起きた。事件発生から約3ヵ月後、略取された国境警備兵のうち4名は解放されたが、しかしこのテロ組織の発表によると、1名については殺害したとのことである。ただし、この組織はこの国境警備兵の遺体をイラン側に引き渡すつもりはないようだ。

 この件をめぐっては相矛盾するさまざまな発言が飛び交っているが、いまだ〔殺害されたとされる〕この下士官の状況は明らかになっていない。

 さて、テロ組織ジェイショル・アドルによって略取され〔、殺害されたとされる〕イラン人国境警備兵ダーナーイーファル軍曹の最新状況について、内務省の報道官は次のように述べている。「残念ながら、ダーナーイーファルについて新たな情報は手に入っていない。内務省は依然としてこの問題を追求しており、新たな情報が手に入り次第、発表する」。

 ホセインアリー・アミーリー報道官はイラン労働通信とのインタビューで、パキスタンを訪れたイランのラフマーニー=ファズリー内相が〔パキスタン政府との間で交わした〕合意について、「ラフマーニー=ファズリー氏がパキスタンの内務大臣をはじめとする同国政府当局と行った協議では、国境地帯の安全の拡大と改善の必要性が強調された」と指摘した。

 アミーリー内相代行はさらに、内相のパキスタン訪問ではパキスタン当局が国境地帯の安全確保により一層の努力をし、国境地帯がイランの安全を脅かす目的で利用されるのを阻止することの必要性が強調されたとした上で、「パキスタン当局はこの件で、前向きな約束をした」と指摘した。

 同氏はまた、フェンシングのイラン代表選手がスィースターン・バルーチェスターン州で誘拐された事件の最新状況について、「この件では、新たな情報は得られていない。捜査は今も続けられている」と強調した。

 本件〔=イラン人国境警備兵略取事件〕に関しては、ザーヘダーンのスンナ派信徒の金曜礼拝導師シェイフ・モウラヴィー・アブドルハミード師が、スンナ派問題担当の大統領顧問として任命されたとの報道が流れたが、同師はこれを否定、その上で殉教者ダーナーイーファルの遺体返還に向けた努力が続けられていることを明らかにした。

 シェイフ・モウラヴィー・アブドルハミード師は「ジャムシード・ダーナーイーファル氏の遺体返還に向けた努力を続けているとのことだが、最新の措置としてはどのようなものがあるのか」との質問に答える中で、「さまざまな措置が継続中だ。努力が続けられており、その結果この国境警備兵の遺体がイランに返還されることを願っている」と述べた。

 ダーナーイーファル氏をめぐる一部の証拠から、彼がいまだにジェイショル・アドルに囚われていると、ある国会議員が発言したことに関し、同師は「ジェイショル・アドルが述べていることに従えば、この人物はすでに殺害されている。私が得た情報も、この国境警備兵はすでに殉教していることを示している。彼が生きているということを示す証拠は見つかっていない」と指摘した。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33957 )